2021 Fiscal Year Research-status Report
がんの臨床・疫学・社会的課題の解決のためのがん登録とDPCデータの連結解析
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20K18869
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Research Institution | Osaka International Cancer Institute |
Principal Investigator |
森島 敏隆 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所), その他部局等, がん対策センター政策情報部副部長 (10728893)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | がん登録 / DPCデータ / リンケージ / リアルワールドデータ / 費用対効果 / 医療の質 / リスク調整 / ヘルスサービスリサーチ |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、保健医療介護分野全体を通して、複数のデータの連結(リンケージ)の必要性が論じられている。データベースを患者個人レベルで突合できれば意味のある情報がつながり、データ解析の幅が格段に広がる。本研究では、がん診断10年後の生死を99%追跡する大阪府がん登録データ(大阪府民の受けたがん診断情報を悉皆的に把握するレジストリ)と院内がん登録データ(がん診療連携拠点病院等が自施設のがん患者・診療情報を整理して把握するためのレジストリ)とDPCデータ(わが国独自の医事管理データの一種)を連結したビッグデータを作成することにした。大阪府内の30以上の施設(すべて厚生労働省または大阪府指定のがん診療連携拠点病院等)から患者個人レベルで連結したデータを提供していただいて、データベースを構築した。 連結データを使って以下のような解析を行っている。1) がん診療の実態把握、地域/施設間の均てん化の評価と格差に関連する要因の探索、2) がん患者の長期生存率を地域/施設間で公正に比較できるような、ケースミックスの違いを緻密にリスク調整する、患者集団の標準化の手法開発、3) がん診療の均てん化と効率的な医療資源利用を両立する最適な資源配置のあり方の探求、4)臨床試験の実施が困難な患者集団(希少がん、高齢者、小児・思春期・若年成人、併存疾患を持つ患者等)のために、がん治療法と生存期間の因果関係を推論し、エビデンスを創出するリアルワールド臨床疫学研究、5)高額薬剤のリアルワールド費用対効果分析、6)がん患者の社会的問題、がんサバイバー・緩和ケア・地域連携の議論に資する資料作成。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究協力病院の協力を得て、データベースの構築が完了した。また、データの利用・解析も順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
様々な分野の専門家とのインタラクションを加速して、社会や診療現場に切実で、かつ学術的にも重要な課題の研究遂行を強化する。国際的な視野も取り入れることによって、わが国のがん医療に内在する問題点を明らかにする。
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Causes of Carryover |
(理由) 研究成果を発表する学会がオンラインで行われることが多かったため、旅費が予定より少なくなった。 (使用計画) 研究成果を発表するための学会参加や論文投稿に伴う支出が増加する。
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Research Products
(28 results)