2021 Fiscal Year Research-status Report
新任期保健師の内発的動機付けを促すピアサポートシステムの構築
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20K18996
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Research Institution | Iwate Prefectural University |
Principal Investigator |
尾無 徹 岩手県立大学, 看護学部, 助教 (30846324)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 新任期保健師 / 内発的動機づけ / 人材育成 |
Outline of Annual Research Achievements |
新任期保健師の教育体制は,人材育成計画の策定率が低率であること,計画の実施状況について十分な報告がされていないこと等,課題が多い.そのため,新任期保健師自身が主体的に専門性を高めようとする内発的動機づけに着目し,それを高める要因を明らかにするとともに,内発的動機づけを活かした人材育成の示唆を得ることを目的に本研究を実施した.同意が得られた自治体保健師経験年数5年目以下の新任期保健師15名を対象とし,4グループに分けてグループインタビューを実施した. 本研究において,新任期保健師の内発的動機づけを高める要因として,【保健師活動に関連した学習の機会】【自分の考えや保健師活動を言語化する経験】【住民との関わりから得られるやりがい】【目指したい保健師像の獲得】【新任期保健師に対する職場の教育体制】【インフォーマルなつながりの構築】等の8カテゴリーと31サブカテゴリーが明らかになった. 新任期保健師の内発的動機づけを高める人材育成として,(1)成長の段階に応じた対人支援の設定,(2)人材育成シートとキャリアラダーを活用したフィードバック,(3)インフォーマルなつながりができるよう研修会等への参加の支援が示唆された. 以上の内容について岩手県立大学看護学部紀要へ投稿し,2021年12月8日に「研究報告」として受理された. また,この研究結果を踏まえて調査用紙を作成し,2022年2月から3月に全国調査を実施した.この結果について現在整理・分析をしている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
保健師は新型コロナウィルスの対応により多忙を極めており,1年目のインタビュー調査が遅れ,かつ,2年目の全国調査も感染状況をみながらの実施となったことから,その分遅れが生じている.
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Strategy for Future Research Activity |
1 全国調査の結果を2022年12月までにまとめて論文投稿をする 2 全国調査の結果を踏まえ,アプリケーションの開発等を視野に入れた支援方法を検討 する 3 2で得られた支援方法について実際に地域に入って実践する
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症拡大に伴い,学会発表や先進地視察ができない分,次年度使用額が生じた.2022年度では実施できるか状況をみつつ判断する.できなかった場合には,本研究に関連した調査の実施や物品の購入を検討する.
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