2022 Fiscal Year Research-status Report
Effect of social place and activity on support system connecting health care for older adults
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20K19225
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
吉澤 裕世 順天堂大学, 大学院医学研究科, 特任講師 (70758721)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | フレイル / 後期高齢者質問票 / 一体的実施 / 保健事業 / 介護予防 / フレイルチェック |
Outline of Annual Research Achievements |
通いの場におけるハイリスク者のアウトリーチを昨年度実施した。ハイリスク対象者340名のうち、実際に専門職への支援に繋がった者は17名(5%)であった。参加しない理由として、「自分でやっている」「大丈夫」など、結果を自分事として捉えられていないことから、今年度は国保中央会で公開されている「一体的実施・KDB活用支援ツール(以下、活用支援ツール)」と通いの場での活動を連携した段階的な支援を行った。 具体的には、6~8月に後期高齢者健診を受診した793名のうち、活用支援ツールを用いて低栄養、口腔機能低下及び身体的フレイルの対象者113名を抽出した。対象者全員に①個々人の後期高齢者の質問票の結果、②自治体事業の案内、③対象者全員にフレイルチェック(実測値による測定)、フォロー講座の案内を記載した啓発チラシを郵送した。結果として、フレイルチェック18名(15.9%)、フォローアップ講座16名(14.2%)が参加した(前年比:+19.5ポイント)。これらの参加者のうち、専門職支援に繋がった者は8名(7.1%)、地域活動団体への参加につながった者は3名(2.7%)であった。対象者全体の23.8%が何らかの支援や活動に繋がった。 対象者全員を直接専門職につなぐのではなく、自分の状態を理解したうえで、フレイル度の高い対象者を専門職支援につなげることで、優先度を考慮した支援となった。また、実測値による測定や専門職講座によって、気づきや自分事化につながり行動変容となった可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナで止まっていた地域活動も今年度は止まらずに実施できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
ハイリスク者へのアウトリーチ体制としての一つの形は構築できたため、今年度は介入前後の評価(実測値含む)や健康診断結果等KDBデータを用いた縦断的な評価を実施する。 また、モデル地域での実施であるため、導入していない地域との比較(ハイリスク者の変化、専門職支援者数、質問票の該当項目数等)を行う。 さらに、本研究のアウトリーチ体制の導入を検討している自治体があるため、他自治体へのアプローチを併せて実施する予定である。
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Causes of Carryover |
今年度はコロナの影響もあり国際学会への参加ができなかった。 次年度はすでに国際学会への参加手続きも行っており、超高齢化社会への対策としての本研究が、海外においても汎用可能かどうかについて議論するために使用することを考えている。また、本研究のアウトリーチ体制については他自治体にも導入が計画されており、他の導入自治体へ行く機会も増えることが予想されるため、交通費およびマニュアル作成費の使用を考えている。
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