2022 Fiscal Year Annual Research Report
在宅高齢者の呼吸器悪液質を予防する介入プログラム開発のための基礎的研究
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20K19280
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
毛利 貴子 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (90438218)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 在宅高齢者 / 慢性閉塞性肺疾患 / 呼吸器悪液質 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究1では、在宅療養中のCOPD患者のケアにあたる看護師の悪液質に対する知識、悪液質に関連して実践している観察・ケア・指導内容の実態を明らかにするために質問紙調査を行った。分析対象は訪問看護師21名(平均年齢45.5歳)外来看護師5名(平均年齢42.6歳)であり、悪液質についての知識では、「悪液質という言葉」を「まったく知らない」「あまり知らない」と回答した人が57.7%であったが、「COPD患者は病状の進行と共に体重減少が生じる」では19.2%が「よく知っている」と回答し、「現在の体重の質問または測定」は「毎回行う」「時々行う」合わせて76.9%が行っていた。看護師はCOPD患者において病状の進行と共に体重減少が生じることは臨床経験上から知っているが、悪液質という病態生理や具体的な観察項目、食行動への支援についての理解にばらつきがあることが明らかになった。 研究2では、COPDの治療中である男性4名の対象に調査を実施した。70代2名80代2名、COPD重症度は正常2名中等度2名であった。低体重の患者はMNA(簡易栄養状態評価表)による栄養評価で低栄養のおそれ、BMI正常者3名は栄養状態良好と評価された。日本版CHS基準によるフレイル評価では全員がプレフレイルと評価され、体格や食生活・栄養状態では問題なしであっても、運動面や社会面での評価が低いことが明らかになった。インタビューの結果、4名全員が2020年以降意識して運動や外出を行っていることがわかった。歩数計装着が可能であった3名の1か月平均歩数は3949歩(標準偏差1931歩)であり、歩数計装着により運動への意識が高まり、調査終了後も継続して歩数計装着・測定していると回答した対象もみられた。高齢者であってもスマートフォンやデジタル歩数計の使用は可能であり、可視化できるデバイスを用いた介入が効果的であることが示唆された。
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