筋収縮中の股関節不安定性と股関節機能・疾患進行との関連の解明

2021 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 20K19307
• Research Institution: Kyoto University
• Principal Investigator: 八木 優英 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (90848227)
• Project Period (FY): 2020-04-01 – 2023-03-31
• Keywords: 股関節 / 不安定性 / 筋収縮

Outline of Annual Research Achievements

本研究では、筋収縮中に生じる股関節不安定性に着目し、股関節疾患者での股関節不安定性の特徴の解明、股関節不安定性と股関節機能や疾患進行との関連の解明を目的としている。特に、筋収縮中の股関節不安定性に関わる筋機能の特定、変形性股関節症の発症への筋収縮中の股関節不安定性の影響を調査する。 令和3年度は股関節不安定性の測定方法の再検討のために超音波測定とMRI測定を行ったことと、新型コロナウィルス感染症の流行のため、股関節疾患者の測定を完遂できていない。そのため、当初の計画より遅れている。今年度計測した16名の超音波データから、股関節不安定性に関わるiliocapsularisの機能を検討した。その結果、iliocapsularisは股関節屈曲の作用を有することが分かった。この知見は股関節不安定性と同筋の筋張力との関連を分析するための基礎的なデータとなり、来年度、学会発表や論文執筆を行う。また、現在は股関節不安定性のデータの精度検証、股関節不安定性の評価指標の再検討、股関節不安定性に関わる筋機能についてを分析中である。今後、早急にデータを測定し、股関節疾患者での筋収縮中の股関節不安定性の特徴や、股関節不安定性と股関節病態の進行との関連を明らかにしていく予定である。

Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

健常者、股関節痛患者を対象に縦断研究のベースライン測定の分析を行う予定であった。しかし、測定された股関節不安定性のデータの信頼性が乏しいため、新たな測定方法や指標の変更を検討していて、当初の計画よりやや遅れが生じている。

Strategy for Future Research Activity

再検討中の筋収縮中の股関節不安定性の評価指標を複数設けて、測定を実施し、データ収集を完了させる。

Causes of Carryover

研究の進捗にやや遅れが生じており、それに伴って測定と分析にかかる費用が次年度にも必要となる。遅れた測定を行うために、翌年度分と合わせて使用する。