2022 Fiscal Year Research-status Report
MPIによる動作解析を用いたインソールの有効性と安全性に関する研究
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20K19487
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
宮本 亘 帝京大学, 医学部, 講師 (30437553)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | インソール / 前十字靭帯 / 動作解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
内側アーチサポートがカッティング動作時の膝関節運動に与える影響を調査した。カッティング動作の際に生じる非接触型前十字靭帯損傷では、接地時に膝の外反角度が大きいことが損傷原因の一つであるが、その予防策は確立されていない。以前の研究では、インソールを使用することが有効な解決策として報告されているが、インソールを使用したスポーツ活動中の動作に関する解析は行われていない。そこで、本研究では、内側アーチサポートを有したインソールが女性アスリートの下肢運動に与える影響を調査することを目的とした。本研究には,バスケットボールまたはバレーボールをプレーする大学レベルの女性アスリート計16名がボランティアとして参加した。参加者には、1)内側アーチサポートのないフルフラットインソール、2)一般的な市販された高さのアーチサポートを備えたインソール、3)一般的な高さの2倍のアーチサポートを備えたインソールの3種類の内側アーチ高さのインソールを用いた。靴のソールによる影響を最小限にするために、ソールの最も薄いシューズを選択し、インソールと合わせて各種サイズを準備した。動作解析研究室において、30度再度ステップのカッティング動作を右足で行い、膝関節の動作を解析した。参加者はそれぞれのインソールを装着して3回ずつカッティング動作を行い調査した。線形回帰分析により、3種類の足部装具の間で膝関節の運動学および動力学を比較した。アーチサポートの高さが高くなるにつれて、初期接地時の膝の外反角度は有意に減少した。膝関節屈曲角度、体幹と足関節の重心距離、膝関節外反モーメントなど、外反角度以外の運動学的、動力学的測定値は3群間で差がなかった。アーチサポートの高さを増加させることにより、初期接地時の膝の外反角度を減少させることが可能であると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究は終了し、国内外の学会で報告し、国際学術誌でも報告している。
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Strategy for Future Research Activity |
国内外の学会にさらに報告する予定である。
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Causes of Carryover |
使用金額が予定よりも少なかった。
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