2022 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20K19595
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
仲宗根 森敦 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (10614456)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 器械運動 / 跳び箱 / 開脚とび / 終末局面 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では3年計画の下,器械運動における跳び箱運動の切り返し系の技である〈開脚跳び〉及び〈かかえ込み跳び〉の指導を運動の局面構造理論における終末局面から指導していくプログラムの開発である.本研究は,1)終末局面から指導する切り返し系の指導プログラムの開発,2)〈開脚とび〉ができない小学生を対象にした指導プログラムの実施 と検討,3)小学校中学年を対象に考案した跳び箱運動の切り返し系の指導プログラムの実施と検討を通じて進められる. 研究最終年度である令和4年度は,本研究のまとめとして終末局面から指導する切り返し系の指導プログラムの開発の実践を行い,その成果を2つの学会で発表し成果としてまとめた1つ目は教員養成系大学に所属する学生 82 名を対象に跳び箱運動の切り返し系を終末局面から指導しした.そこでは,終末局面から指導する段階練習はおおむね肯定的であり,「怖い」や「痛い」といった跳び箱運動に対する否定的な要素を軽減できる可能性が示唆された.また,一方,東京学芸大学小体育館において 2 日間開催された公開講座を受講した小学校低学年 10 名を対象に跳び箱運動の〈開脚とび〉を着地から指導した.そこでは,終末局面である着地から指導する段階練習はおおむね効果的であり,全ての児童がボックスを用いた〈またぎ越し〉を達成していた. このように,終末局面から器械運動における切り返し系の技である〈開脚とび〉の指導は,初心者や器械運動が苦手な学習者に対して効果があることが示唆された.このような,終末局面から指導を行うことは〈開脚とび〉だけにとどまらない.他の技や他の種目に関しても,同様な効果を検証することを通じて運動指導の理論構築に役立てていくこととしたい.
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Research Products
(2 results)