2022 Fiscal Year Research-status Report
Radiogenomicsのための動的心臓形状・ゲノム・生活習慣情報モデリング
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20K19924
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
宮内 翔子 九州大学, システム情報科学研究院, 助教 (40828555)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 心臓MRI / 遺伝子情報 / 虚血性心疾患診断支援システム |
Outline of Annual Research Achievements |
拍動による形状変形を伴う心臓を対象として,動的な3次元形状情報とゲノム情報および生活習慣の関連性について分析することで,radiogenomicsのための相関モデルの構築を目指し,研究を進めている. 前年度までに,UK Biobankから心臓MRI・ゲノム情報および生活習慣等の患者メタデータの取得を行った.さらに,4次元の心臓MRI情報を低次元空間に圧縮し,心臓の動的形状情報として抽出するための深層学習モデルを構築した. 2022年度は,これらを用いて,心臓の動的形状情報とメタデータを入力とする,虚血性心疾患診断支援システムの構築を行った.本支援システムは,生成モデルとMultilayer perceptronを組み合わせることで構築されており,疾患の診断に寄与している心臓の解剖学的特徴を,圧縮前の元の空間で可視化することが可能である.200名分(虚血性心疾患患者100名,健常者100名)のデータセットを用いた実験を通して,心臓の動的情報もしくは生活習慣情報等の患者メタデータのみを入力として用いる場合よりも,2つの情報を同時に入力した場合に診断精度が向上することを確認した.この研究成果は,国内の研究会にて発表済みである. さらに,構築したシステムを,ゲノム情報も入力として扱えるよう拡張し,ゲノム情報を入力情報として追加することで,診断精度が向上することを確認した.本研究成果は,2023年度国際学会にて発表予定(採択済み)である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
動的な3次元形状情報とゲノム情報および生活習慣を入力として用いた診断支援システムの構築が完了し,国内研究会での発表も実施できたため.また,拡張したシステムの研究成果についても,国際学会での発表が決定しているため.
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Strategy for Future Research Activity |
動的な3次元形状情報とゲノム情報および生活習慣を同時に入力する診断支援システムは構築できたものの,依然として診断精度に問題がある.さらなる診断精度向上のために,より動的3次元形状情報やゲノム情報の特性を捉えた特徴量抽出が行えるよう,システムの構造を改良する予定である.また,心電図など,他の患者情報の追加も検討する予定である.
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Causes of Carryover |
国内学会にオンラインにて参加したため,使用した旅費が想定よりも少なくなった.次年度国際学会にオンサイトで参加予定であり,航空券の価格が予想よりも高騰しているため,旅費として使用予定である.
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