2022 Fiscal Year Research-status Report
ネパールの都市貧困層にとってのストリート空間と共同性
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20K20069
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Research Institution | Sendai Shirayuri Women's College |
Principal Investigator |
高田 洋平 仙台白百合女子大学, 人間学部, 講師 (70737717)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ネパール / ストリート空間 / アクターネットワーク / 貧困層 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度末、ネパールでの20日間程度のフィールドワークを行った。おもな調査内容は、路上商人団体とカトマンズの行政当局双方への聞き取り、行政によるストリートの管理化の現在やそれに伴う路上商人の商行動の変化など、2020年度のフィールドワークでカバーしきれなかったテーマについてインタビュー等を行った。さらにアクター・ネットワークに関する文献研究を進め、存在論的平等性というANTの基本的視座において、本研究が扱おうとする貧困層、権力、支配はどのようなかたちで理解できるのかについて考察を深めた。これらの文献研究は当然、直接的な研究実績としては現れないが、現在、『文化人類学』に投稿し、査読修正中の論文の下地とし、さらにフィールドワークで得た新しいデータを加え、本研究を進めていきたい。また2022年度前期中はコロナによって現地ネパールでの調査ができる状況ではなかったため、宮城県内の在住ネパール人について移住労働の実態や困難等について聞き取りをおこなうと同時に、宮城県内のストリート空間について7月から8月にかけて集中的にフィールドワークを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナにより2年間の海外フィールドワークが実施できなかったことが影響し、大幅に研究が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度中に査読修正中の論文を提出し、掲載を目指す。また夏期か冬期に最終のフィールドワークを行い、データの収集と執筆を通して研究の推進を図る。
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Causes of Carryover |
提出当初予定していたよりも航空券代(主に燃油サーチャージの高騰により)が大幅に値上げされており、旅費に往復15万程度の不足が生じたため。
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