2019 Fiscal Year Annual Research Report
Historical and sociolinguistic study of the Manchu language
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17H06182
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
久保 智之 九州大学, 人文科学研究院, 教授 (30214993)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
児倉 徳和 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 准教授 (70597757)
承 志 追手門学院大学, 基盤教育機構, 教授 (80455229)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2022-03-31
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Keywords | シベ語 / 満洲語 / 表記のゆれ / 方言差 |
Outline of Annual Research Achievements |
概ね以下のような研究を行なった。特にハーバード大学での国際研究会は、承志が中心となって、代表者・分担者・協力者の4名全員が参加し、ハーバード大学の Mark Eliott 教授と共に開催したものである。 1.シベ語出版物の収集、デジタル化を行なうとともに、目録を作成した。これは、オンライン・リソースとして公開している:シベ語出版物総合目録 https://sibebithe.aa-ken.jp/。2. シベ語と満洲語の対照研究・比較研究を行なった。音韻論的な相違が見られるが、これは少なくとも一部は、シベ語の周囲で話されるチュルク諸語の影響である可能性がある。このほか、満洲語とツングース諸語の動詞活用の比較研究を行ない、満洲語独自の発展についても明らかにした。これらについては、中国長春での研究会やベルリンで開催された国際学会で発表を行なった。3.研究分担者の承志が中心となって、代表者の久保、分担者の児倉、研究協力者の庄声(中国・東北師範大学)が一部参加して、以下の a-c の研究会を開催した: a. Manchu Summer Workshop at the Center for Eurasian Cultural Studies (Haneda Memorial Hall), Graduate School of Letters, Kyoto University, July 29-August 2, 2019. b.「グローバルな視点でみるユーラシア大陸:第五回清朝と内陸アジア国際学術研究会」2019年8月3日-4日, 京都大学羽田記念館. c. From Literary to Vernacular: A Workshop on Manchu/ Sibe Language and Archives, Harvard University, August 26-30, 2019.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年度の年度末には、コロナ感染の拡大により、台北でのシベ語の調査が不可能となったり、発表を予定していた研究会が開催されなくなるなど、当初計画と異なる部分も出てきたが、それまでの研究は、概ね順調であった。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度においても、コロナ感染の拡大が続き、国内はもとより、海外における移動を伴う活動は、できない可能性が高い。よって、言語調査は、もっぱら従来収集したデータの整理や文献言語の研究を中心とする。また、国内外の研究者との交流、学会活動は、インターネットを通じて行なうこととする。
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Research Products
(18 results)