2022 Fiscal Year Annual Research Report
近未来のWise Mothers & Fathers育成:子供の栄養改善への挑戦
Project/Area Number |
20K20334
|
Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
宮本 和子 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (60295764)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
望月 和樹 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (80423838)
片岡 良太 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (00635104)
針谷 夏代 山梨学院大学, 健康栄養学部, 准教授 (80732784)
平山 訓子 東邦大学, 看護学部, 助教 (10822710)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 子どもの低栄養 / 住民主体型活動 / 農業による栄養改善 / 飲料水大腸菌群 / カンボジア |
Outline of Annual Research Achievements |
1.学校での身体計測活動:対象としていた学童・生徒は全員卒業した。しかしモデル小学校1校では可能な範囲で教員が主体となって継続している。一定期間モデル事業を行ったことで教員が身体計測の意義を理解してくれたことが大きな理由と考える。今後も何らかの形でフォローアップを行い、計測の継続と、子どもたちの健康管理の重要性を共有していきたい。 2.困窮家庭生徒を中心とした家庭菜園活動の継続性や課題の検証:ほとんどの家庭で「チキンレイジング(ひよこを育て、成鳥とし、卵を得るまたは成鳥の一部を売り収入を得る等)」が可能となり、1年後も継続していた。家庭菜園は2022年雨季に大雨が続き野菜の多くが腐ったことから全家庭で中断したとの報告があった。しかし、家庭菜園の意義を理解できた家族・子どもたちは多く、村の有志のサポートを得ながら再開できる可能性はあると考える。村全体でどのように継続活動ができるかが今後の課題である。 3.子どもたちの健康調査の一環として、家庭飲料水の大腸菌群検査を8月に実施した。飲料水の原水は天水、沼・池の水、井戸水であった。30m深の井戸の多くは大腸菌群の検出がないか、ごくわずかであったが、「おいしくない」という理由で飲料水として活用されていなかった。天水や沼・池の水は原水は大腸菌群汚染が見られたが、その後煮沸処理やフィルター処理により、大腸菌群は不検出となった。しかし、その後の保管過程で再汚染がみられた。特にペットボトルを保管容器としている場合の汚染が多かった。 4.カンボジアの伝統食調査はプノンペンと農村で食堂、屋台等から料理を複数収集し、含まれている食材を分類・計量し、栄養解析を行った。 5.家庭菜園のための肥料購入経費負担が大きいことから、村にある緑肥や米ぬかなどを活用した低コストかつ入手しやすい液肥開発を開始した(2023年度別研究費でモニタリング)。
|