2023 Fiscal Year Annual Research Report
病原微生物のその場メタゲノミックタイピング手法の研究開発
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20K20616
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中村 昇太 大阪大学, 微生物病研究所, 准教授 (90432434)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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Keywords | 感染症 / 病原体検出 / 次世代シークエンス / 医療システム / クラウドコンピューティング |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は昨年度までに構築したクラウド解析基盤上のアップデートを実施した。構築したクラウド解析基盤の構成は、MinIONデバイスに直接接続されるエッジレイヤー、データの解析処理を実際に担当するフォグレイヤー、外部からの解析結果閲覧やデータ保持等を担当するクラウドレイヤーからなる3つのレイヤーから成っており、これまでと大きな変更はないものの、これまで単一のノードで構成していたクラウドレイヤーを3つのノードに分割し、応答速度と安定性、セキュリティの向上を行った。解析結果閲覧ウェブサービスについても完全に新規に開発を行い、処理速度の向上を行った。また、これまで物理マシン上で稼働していたこれらのサービスを仮想マシンへ移行し、システムの冗長性を向上させた。またこれまでNTMに限られていたデータベースに加え、2種類のデータベースを構築した。一つは一般的な細菌全般に適用可能なpubMLSTを元としたMLSTデータベースであり、もう一つは市中感染でたびたび問題となるメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(Methicillin-resistant Staphylococcus aureus; MRSA)を対象とした同定データベースである。またMRSAについては市中感染の経路追跡を可能とするために、POT法、SCCmecタイピングによるタイピング手法およびコアゲノム、移動性遺伝因子にもとづく系統関係の推定手法の開発を行った。これらのデータベースを利用しつつ、培養検体12検体に対するリアルタイム解析を実施した。全ゲノム情報から作成した系統関係と比較を行ったところ、全ゲノムによる系統関係は検体が取得された空間的・時間距離をもっとも反映しており、コアゲノムによる方法と強く一致していた。タイピング結果および移動性遺伝因子に基づく系統関係については、患者間の接触を併せて評価する必要があるため、今後患者情報と併せて検体数を増やし解析を進めてゆく予定である。
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[Journal Article] MGIT-seq for the Identification of Nontuberculous Mycobacteria and Drug Resistance: a Prospective Study2023
Author(s)
Fukushima Kiyoharu,Matsumoto Yuki,Matsuki Takanori,Saito Haruko,Motooka Daisuke,Komukai Sho,Fukui Eriko,Yamuchi June,Nitta Tadayoshi,Niitsu Takayuki,Abe Yuko,Nabeshima Hiroshi,Nagahama Yasuharu,Nii Takuro,Tsujino Kazuyuki,Miki Keisuke,Kitada Seigo,Kumanogoh Atsushi,Akira Shizuo,Nakamura Shota,Kida Hiroshi
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Journal Title
Journal of Clinical Microbiology
Volume: 61
Pages: -
DOI
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