2021 Fiscal Year Research-status Report
アウトドア・ツーリズムのバリアフリー化による障害者の余暇活動支援プログラムの構築
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20K20727
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
池谷 航介 岡山大学, 全学教育・学生支援機構, 准教授 (60740321)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 剛介 高知大学, その他部局等, 特任准教授 (30632153)
原田 新 岡山大学, 全学教育・学生支援機構, 准教授 (70721132)
楠 敬太 大阪大学, キャンパスライフ健康支援・相談センター, 特任研究員(常勤) (70770296)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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Keywords | 障がい者支援 / 余暇支援 / アウトドア / バリアフリー / 障がい者スポーツ / アダプテッドスポーツ / 参加支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
コロナ禍にあったため限定的ではあったが、アウトドアにおけるバリアフリーツーリズムの実態について実地調査を行った。まず、マリンレジャーシーンへの障害者参加促進を実現する目的で、肢体不自由者ダイビングを参与観察し、実態把握を行った。次に、肢体不自由者のアウトドア参加に伴う配慮の検討として、肢体不自由者参加型の野外宿泊機会を参与観察し、実態把握を行った。そして聴覚障がい者がアウトドアイベントシーンへ参加するにあたり、手話等情報保障が必要となるが、それを実装したアウトドアイベントに参与観察し、実態把握を行った。 このような基礎的な参与観察による実態把握を基盤として、アウトドアイベントにおける実施者の法的範囲の課題、実施者の支援に関するノウハウ、といった項目について集約に着手している。 以上に加えて、肢体不自由者ユーザーを想定したアウトドア専用車いすを研究機材として導入し、本機材の基礎機能研修を行ったうえで、どういったアウトドアシーンにおいて活用可能か、実施地の選定や実施方法に関し、検討に着手している。 また、以上の研究を推進していくためには、研究について協力を許諾した実施者・企業・NPO・行政・研究者等のネットワークが不可欠である。このことに関しては、障がい者のアウトドアシーン参加について関連している様々なリソースをネットワーク化し、我が国における総合的かつ包括的な知見や課題を集約しやすいよう取り組んできている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は、これまで学術的には検討事例が限られてきたアウトドアシーンにおける障がい者のバリアフリーについて探索的な調査を実施し、基礎的な知見やノウハウ、あるいは実施上の課題となっている事項を集約するものである。そのため、研究の遂行にあたっては本来様々な実施者組織やイベントに出向いて実地調査を行う必要性が高いところ、コロナ禍によって対外的な出張や会議が実施できない期間が長期に及ぶこととなった。この事態に伴って、研究の進捗がやや遅れている状況となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍で調査や実践的な研究が進捗できない間に、アウトドアバリアフリーに資する障がい者支援機器類について検討や試用を進めてきたことを基盤に、今年度以降はコロナ禍の状況に応じ、実地調査と実践的研究を実行しアウトドアバリアフリーの実際として収集できた知見や課題を集約していく。 そのため、まだ完全に終息したとは言えないコロナ禍に伴う状況に応じて法令等を遵守して実施に臨む。 仮に実施が不可能な状況が生じた場合はコロナ禍の影響を極力受けないオンライン等を用いた討議等によって、研究を進捗させていくこととする。
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Causes of Carryover |
コロナ禍に伴って、とりわけ実地調査や対面による会議等が実施で着なかったため。
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