2023 Fiscal Year Research-status Report
住民の地域活動を支えるために企業が創出する市民ファンドに関する実証的研究
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20K20789
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Research Institution | Japan College of Social Work |
Principal Investigator |
倉持 香苗 日本社会事業大学, 社会福祉学部, 准教授 (40469044)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2025-03-31
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Keywords | 地域共生社会 / 市民ファンド / 企業 / 社会貢献 / 公益活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、前年度に実施したアンケート調査の結果を基にヒアリング調査の対象となる場の検討作業を実施したほか、ヒアリング調査をおこなった。 具体的には、前年度実施したアンケート調査結果の中から次に述べる点に注目しヒアリング候補先を抽出した。①当該市民ファンド団体事務所がある地域(都道府県または市区町村)において活動する市民活動団体に対する助成の有無、②財団設立時に行政等公的機関から金銭面の支援を受けていたか、③現在(アンケート調査実施時において)、行政等公的機関から金銭面の支援を受けているか、④子ども食堂の活動に対する助成の有無(市民ファンドの配分先として)、⑤福祉課題の解決につながる活動をしている団体あるいは個人の活動に対する助成の有無(市民ファンドの配分先として)等である。 さらに2023年度は、該当する市民ファンド団体のうち3団体を訪問し、アンケート調査の回答内容について具体的に話を伺った。団体Aは一企業の活動が地域に広がったという特徴があり、団体Bは地域課題を解決することを目的として行政と市民、市民と市民が協働するための資金として募った経緯がある。そして団体Cは、主として行政が関わっているという点に特徴があるが、市民団体との連携が構築されている。また、団体A~団体Cのいずれにおいても、市民活動団体のみならず企業との関わりがあるという特徴が見られた。 次年度は2023年度に訪問しきれなかった団体を訪問すると共に、特徴がみられる市民ファンド団体の活動について焦点を当て、団体の運営および事業の実施に関する詳細を把握する。また、地域共生社会の実現を目指すために企業が果たす地域貢献の可能性について検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これまでは、コロナ禍および新カリキュラム開始に伴い、想定以上に学内業務に比重を置かざるを得なくなったため進捗が大幅に遅れていたが、少しずつ本研究に取り組めるようになった。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は最終年度を迎えるため、遅れていた内容に可能な限り取り組む。具体的には前年度に実施しきれなかった訪問先に赴き、市民ファンド事業について詳細を把握する。また、企業等と積極的に関わっている市民ファンド団体に焦点を当て、仕組みを把握すると共に、地域を構成する一員として社会福祉関係団体以外も巻き込んだ市民活動を推進する方策について検討したい。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた主な理由は、これまで新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けたことおよび新カリキュラムが始まり教育業務が増大したため研究の進捗状況が遅れ気味となったことである。 一方、新型コロナが収束したことから遠方への訪問が可能となり、現地訪問による情報収集を実施することができた。次年度は、アンケート調査結果を基に実施する現地訪問をおこない(前年度の継続)、市民ファンド事業の内容を詳細に把握する予定である。また、社会福祉に関する機関・施設のみならず一般企業がどのように市民活動をサポートすることができるかという点について検討するため、企業の関わりに焦点を当てながら実践の内容を把握する予定である。
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Research Products
(1 results)