2021 Fiscal Year Annual Research Report
Endosomal recycling disorders: a novel disease entity caused by endosomal recycling defects
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20K21583
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
齋藤 伸治 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (00281824)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大石 久史 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (30375513)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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Keywords | retriever / retromer / VPS35L / エンドソームリサイクル |
Outline of Annual Research Achievements |
私たちが世界で初めてRitscher-Schinzel症候群(RSS)様症候群の新規原因遺伝子として同定したVPS35Lについて、臨床的およびモデルマウスを用いた研究を実施した。臨床面では、当初報告した同胞例2例に加えて、日本人例1例を同定し、さらに、Genematcherにより国際的データシェアを行い、フランス人1例およびオランダ人1例を同定した。計5例を集積したことにより、VPS35L関連RSSの疾患概念を確立した。これらの成果は現在国際共同研究として投稿に至った。 モデルマウスの解析については、VPS35Lノックアウトマウスは胎生致死であるために、複数のコンディショナルノックアウト(cKO)マウスの作成を行なった。骨筋肉の症状の解析のために、中胚葉系のcKOとして、Prx1-VPS35L cKOマウスを作成し、詳細に検討を行った。Prx1-VPS35L cKOマウスはヒト患者の症状が骨の変化が強かったにもかかわらず、筋力低下を中心としる筋症状が中心であった。その病態を明らかにするために、病理学的解析を行い、線維性脂肪細胞(FAP)の機能障害が関わっている所見を得た。現在、Prx1-VPS35L cKOマウスからFAPを単離してRNAseq解析を行っている。神経特異的ノックアウトマウスとしてNestin-VPS35L cKOマウスを作成した。Nestin-VPS35L cKOマウスは小頭症を示し、病態を再現することに成功した。Nestin-VPS35L cKOマウスは水頭症を高率に合併した。Nestin-VPS35L cKOマウスでは神経遊走が遅延し、VPS35Lの神経幹細胞における役割が示唆された。これらの実験により、様々な臓器発生におけるVPS35Lの役割を解析する基盤の作成ができた。
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Research Products
(8 results)