2022 Fiscal Year Annual Research Report
超音波併用脳内局所広範囲薬剤投与法を用いた画期的なアルツハイマー病新規治療法開発
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20K21641
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
齋藤 竜太 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (10400243)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下田 由輝 東北大学, 大学病院, 助教 (30815444)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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Keywords | アルツハイマー病 / CED |
Outline of Annual Research Achievements |
アルツハイマー病モデルマウス5xFAD (B6.Cg-Tg (APP SwFlLon, PSEN1 *M146L*L286V) 6799Vas/ Mmjax)の系統維持を進めつつ研究を遂行した。昨年までにアミロイド染色を確立(免疫抗体染色によりきれいにアミロイドを検出可能)したが、我々がこれまで実施してきた凍結標本では、染色性に問題があることが判明し、以後パラフィン切片×免疫抗体染色にて投与部位の検討を進めた。海馬では標的部位が小さいため効果にばらつきが出ることが疑われ、線条体を標的としアミロイド斑の低減が得られるかを検討した。クルクミンなどいくつかの薬剤を検討したが、Neprilysinが最も安定してアミロイド斑を低減させることを確認した。 検討を重ね、anti-h Neprilysin(1μg/μl)をCED (convection-enhanced delivery;局所広範囲薬剤投与技術)にて10μl(Neprilysin量:10μg)投与(投与プロトコール:0.2μl/min 15min→0.5μl/min 10min→0.8μl/min 2.5 min→静置5min)で安定してday3-7を中心に局所アミロイド斑の低減が得られることを見出した。ただし、本モデルラットでは全脳に多量のアミロイド斑沈着があるため、線条体投与で症状改善は期待できないものと考えられた。それを受け、やはり海馬への投与で安定的にアミロイド斑沈着を低減する手技の確立が必要と考えられ、5xFADマウスを用いて、海馬への投薬技術を安定化させ投薬を実施した。線条体と同様にanti-h Neprilysin(1μg/μl)をCEDにて10μl(Neprilysin量:10 μg)投与する方法で、やはりday 3-7に安定的にアミロイド斑を低減できることが判明し、現在は行動等の症状改善評価を進めている。
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Research Products
(8 results)