2021 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20K22189
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
堤 健人 山口大学, 教育学部, 講師 (30880140)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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Keywords | 中学校 / 技術科 / 情報 / AI |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,Society 5.0の実現を牽引する素養を持った人材の育成に関する知見を得るために,自らの意思でAIの恩恵を享受・活用を可能とするAIリテラシーの習得に関する中学校技術科の授業提案である。 開発した題材は,内閣府のAI戦略に関する資料やシンガポールのAI人材開発プログラムのAI for Kids等を参考に,中学校技術科における情報の技術((2)ネットワークを利用した双方向性のあるコンテンツに関するプログラミングによる問題の解決)の内容を中心に構成した。主な教材には,GIGAスクール構想の端末を活用でき操作性に優れていることから,Google社のTeachable MachineとStretch3(MITメディアラボで開発されたScratch3をカスタマイズしたもの)を採用した。指導計画における中心的な学習活動は,年齢や性別,障がいの有無に関わらず,全員が楽しめるスポーツを創ることをテーマとした技術的な問題解決学習を設定した。 初年度は技術科の学習目標や内容に基づく指導計画と教材の検討・開発した。また,開発した指導計画や教材を用いた授業実践を協力校で試行した。2年目は,教育委員会と連携して研修会を設定し,教育現場の技術科教員に開発した授業を体験してもらうことで,本題材の具体的な指導について周知した。また,新たな実践協力校を開拓し,授業実践を通した教材や指導計画,評価の方法や材料についての情報を集め,詳細な分析と改良の検討を行った。さらに,本研究について学会発表を行い,技術科教育に携わる研究者等に限らず技術科教育以外を専門とする研究者や学校教育の実践者からも広く意見を集めることで,教育現場の現状に適した教材等に修正・改良することができた。研究協力校における授業実践の分析を通して,開発した教材や指導計画は学習者のAIリテラシーの習得に有効である可能性が示唆された。
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