2021 Fiscal Year Research-status Report
Impact of Virtual Reality-Based Clinical Training for Radiography Students.
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20K22509
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Research Institution | Morinomiya University of Medical Sciences |
Principal Investigator |
山畑 飛鳥 森ノ宮医療大学, 保健医療学部, 助教 (70880326)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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Keywords | Virtual Reality / 医療 / 教育 / 認知学習 / 客観的指標 / 放射線技術 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、診療放射線技師養成機関でのX線撮影教育におけるVR環境の適正性を、X線撮影装置実機使用実習による学習効果と比較することで、物理的、経済的制限により設備が十分ではない養成機関の学生にVR環境下による実習機会を創出する可能性、つまり新たな教育手段の創出可能性を検討するものである。2021年度においては、2020年度に抽出、設定したX線撮影実習において習得すべき撮影手技の実習をするためのVRコンテンツ開発を行った。 このコンテンツが、X線撮影のロールプレイ学習を行う教育環境として妥当であることを確認するため、数人の診療放射線技師により実際に操作を繰り返し行い臨床的な側面から評価を行った。その結果、教育的な側面からコンテンツの仕様の修正が必要な点が明らかになったため、今後追加開発を行う予定である。 学習効果の評価としては、視線解析と質問紙調査を行うこととし、視線解析においては、熟練診療放射線技師の撮影手技内での視線データを収集し評価ポイントとしての指標を作成した。その評価指標の妥当性については現在も評価中である。質問紙調査においては、心理測定尺度等に関して検討している。 コロナ禍において被験者実験による感染を防止するため、被験者実験のデザインを再考した。その内容をもって所属機関の倫理審査申請を行い承認を得た。今年度被験者実験を行いデータ収集をするための人的環境構築、予備実験を行ったがさらなる調整を必要とするに至った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症対策のため、研究機関への立ち入り制限等により2020年度開始予定であった実習用VRコンテンツ作成が遅れ、それに伴い被験者実験の開始が遅れた。また、被験者実験の実施方法について上記対策に応じて再検討する必要性が生じたことも遅れた要因の一つである。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度内において外部への成果発表を行うため、被験者実験、データ収集・解析を効率よく行うための施策を講じる。併せて、今後も新型コロナウイルス感染症対策による諸々の研究環境の制限などが予想されるため、それらに対応可能な研究方法を以下において選択しながら推進する。 1. 実習環境および実習における学習効果の評価方法 2. 効率的な被験者実験の実施方法
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Causes of Carryover |
2020年度開始予定であったVRコンテンツ開発に遅延が生じていた。2021年度においてコンテンツ開発後、学習環境としての妥当性評価、検討を行った。その結果、コンテンツの修正が必要という結論に至り、その修正費用として次年度使用額が生じた。 また、研究成果発表の過程において必要となる経費として使用するため。
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