2021 Fiscal Year Annual Research Report
女性アスリートのリバウンドジャンプを用いた筋力・パワーアセスメント法の開発
Project/Area Number |
20K23310
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Research Institution | National Agency for the Advancement of Sports and Health |
Principal Investigator |
図子 あまね 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ科学部, 契約研究員 (70878173)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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Keywords | 下肢筋力・パワー / 関節力学量 / 測定評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、リバウンドジャンプを用いた女性アスリートの下肢筋力・パワー発揮特性を考慮した評価法の開発を目的とした。課題1の結果から、女性アスリートではリバウンドジャンプの跳躍高と接地時間の間に相関関係が認められたことや、男性アスリートと同様に足関節のパワー発揮がリバウンドジャンプ指数の獲得に対して最も強く関係することが示された。一方、男性アスリートとの相違点としてリバウンドジャンプ指数に対してエキセントリック局面の膝関節トルクが有意に関係していることが示された。課題2では、女性アスリート34名を対象に縦断的なリバウンドジャンプ測定を実施し、課題1の結果から明らかにした評価観点を用いて、個々の下肢筋力・パワー発揮能力の評価を試みた。2回の測定結果を比較したところ、28名の対象者(A群)はリバウンドジャンプ指数の増大および跳躍高の増大が認められた。一方、8名の対象者(B群)はリバウンドジャンプ指数の低下および接地時間の低下傾向が認められた。次に、A群はエキセントリック局面の足関節トルク、負・正の足関節パワー、正の膝関節パワーの増大が認められた。これに対し、B群は正の足関節パワーが有意に減少し、エキセントリック、コンセントリック局面の足関節トルクが減少傾向を示した。また、2回の測定結果におけるパフォーマンス変数と関節力学量の変化率の関係をみると、リバウンドジャンプ指数と足関節トルクおよびパワーの変化率との間、跳躍高と足関節トルクおよびパワー、正の股関節パワーの変化率との間に有意な相関関係が認められた。さらに、接地時間と正の足関節パワーの間に有意な相関関係が認められ、負の足関節パワーとの間に有意な負の相関関係が認められた。以上の結果から、女性アスリートを対象としたリバウンドジャンプ用いて下肢筋力・パワー発揮特性を考慮した評価に関する横断的観点に加えて縦断的観点を示すことができた。
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Research Products
(6 results)