2023 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidating the molecular mechanisms of fertilization common to vertebrate animal models
Project/Area Number |
20KK0155
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
藤原 祥高 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 部長 (70578848)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊川 正人 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (20304066) [Withdrawn]
江森 千紘 大阪大学, 微生物病研究所, 助教 (10868136)
櫻井 伸行 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 特別研究員 (10808281) [Withdrawn]
吉田 恵一 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所), その他部局等, 次世代がん医療開発センター 副センター長 (90365437)
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Project Period (FY) |
2020-10-27 – 2024-03-31
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Keywords | 精子膜タンパク質 / 受精 / 透明帯通過 / 進化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、受精膜融合と異種間受精を制御する精子膜タンパク質の探索と機能解析を目的に、実験動物の小型魚類とマウスを用いて取り組む。研究代表者と若手研究者らがチームを組んで国際共同研究先のオーストリア・ウィーンバイオセンターにて小型魚類の解析を行い、その成果を国内でマウス解析へと還元することで、魚類から哺乳類まで脊椎動物間で広く保存される受精の分子メカニズムの解明に挑む。
最終年度は、新型コロナウイルス感染症の影響で延期していた国際共同研究先への訪問を2023年6月に果たし、現地で研究交流と若手研究者による研究発表を実施した。その他に、スイス、フィンランド、アメリカ、カナダでも招待講演や成果発表を行うことができた。本課題では、精子膜タンパク質SPACA4の解析を通して哺乳類受精の中でも精子の透明帯通過に着目して解析を進めてきた(Fujihara et al. PNAS. 2021)。新たに開発したTEX46-KOマウスも精子頭部の形成不全により雄性不妊となった。詳細な解析の結果、TEX46-KOマウス精子は透明帯を通過できないことが分かった(Fujihara et al. PNAS Nexus. 2024)。
以上より、これまで精子頭部の形態が受精、特に透明帯通過に影響を及ぼすことは知られていたが、実際にどのような精子異常(形態、運動性、量など)がどの程度起こると受精障害を呈するのかは分かっていなかった。今回、国際共同研究によって精子膜タンパク質SPACA4, TEX46が精子の透明帯通過に重要な役割を持つことを明らかにした。
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Research Products
(14 results)