2021 Fiscal Year Research-status Report
ナノ粒子拡散の画像解析に基づいたPCR不要な超高感度DNA検出技術の確立
Project/Area Number |
20KK0252
|
Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
坂元 博昭 福井大学, 学術研究院工学系部門, 准教授 (70552454)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂元 知里 福井工業高等専門学校, 物質工学科, 准教授 (10711492)
高村 映一郎 福井大学, 学術研究院工学系部門, 助教 (30843015)
|
Project Period (FY) |
2020-10-27 – 2024-03-31
|
Keywords | バイオセンサ / ナノ粒子 / 画像解析 / 遺伝子検査 |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウイルスだけでなく、毎冬猛威を振るうインフルエンザウイルス、細菌による食中毒など私達は見えない敵と共存し社会活動をしなければならない。新型コロナウイルスによる被害は一次的には人命を奪うことであるが、2次的被害として、どこにいるのかわからないという不安により、見通しを立てることができず、経済活動が滞ってしまうことが挙げられる。したがって、ウイルス・微生物の有無を検知する技術が重要であることが、コロナ禍において改めて認識された。見えない敵であるウイルス・有害微生物等の有無を正確に、かつ、短時間で知る技術の開発を目指す。申請者が開発したプローブ修飾ナノ粒子による生体分子捕捉技術と台湾 Han-Sheng Chuang准教授らのナノ粒子移動速度の画像解析技術により、DNAとプローブ修飾ナノ粒子との結合について、ナノ粒子の移動速度を画像から計測することで判別する。さらに主成分分析を組み合わすことによって、その測定精度の向上を図る。日本と台湾の2グループの技術を集結融合し、画像から直接遺伝子を検出できるようなシステム構築を目的とする。 令和2年度において設計・合成した標的遺伝子を検出するためのプローブを用いた実験を行なった。令和3年度においては、検出対象遺伝子を認識することを可能としたプローブ修飾蛍光ナノ粒子の作製を行なった。蛍光粒子表面の処理、プローブ末端処理など双方の条件をすり合わせることで、蛍光粒子表面へプローブを精密に修飾することに成功した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和3年度の当初計画では、令和2年度に設計したプローブ配列の蛍光ナノ粒子修飾方法を台湾へ渡航して習得する予定であったが、新型コロナウイルス感染症の影響により実現できなかった。そこで、オンラインミーティングを適時実施しながら、実験を繰り返し、プローブ修飾ナノ粒子の作製方法を確立することができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
作製したプローブ修飾ナノ粒子を用いたセンサ評価を行う。溶液中の3次元的なブラウン運動を計測するための画像解析ソフトを用いて、検出対象遺伝子量と粒子運動性にどのような相関が見られるかを検証する。
|
Research Products
(8 results)