2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21220005
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Research Institution | National Institute for Physiological Sciences |
Principal Investigator |
定藤 規弘 生理学研究所, 大脳皮質機能研究系, 教授 (00273003)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡沢 秀彦 福井大学, 高エネルギー医学研究センター, 教授 (50360813)
飯高 哲也 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (70324366)
板倉 昭二 京都大学, 文学研究科, 准教授 (50211735)
小枝 達也 鳥取大学, 地域学部, 教授 (70225390)
小坂 浩隆 福井大学, 医学部付属病院, 助教 (70401966)
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Keywords | 機能的MRI / 向社会活動 / 文化間差異 / 共感 / 心の理論 / 広汎性発達障害 / コホート調査 / 報酬系 |
Research Abstract |
向社会行動の発達モデルを、機能的MRIを中心に、発達過程の行動解析、病理群との比較、ならびに文化間差異の検出を用いて検証することを目的とする【社会能力の神経基盤】共同注意において、生得的な「共鳴」システムの存在が予想される。その神経基盤を明らかにするために、2台のMRIを用いて視線による共同注意課題遂行中の脳活動を計測した。その結果、共同注意に伴うアイコンタクトによって、右前頭前野の神経活動に同期が観察された。【疾患群】共同注意によって成立する3項関係に先立つ2項関係は、相互模倣によって成立する。相互模倣時の神経活動を計測したところ、Extrastriate Body Area(EBA)が自他の動作が同じ時に(模倣/被模倣)、自他の動作が異なるときに比べ活動が高くなること(同一性効果)が判明し、EBAで自他の動作が比較されていることが示唆された。さらにその活動は自閉症傾向と負の相関を示したことから、EBAにおける同一性効果が、social brain markerになりうる可能性が示された。【コホート調査】学童期を対象として比喩皮肉理解に関与する神経基盤を明らかにするために機能的MRIを行う。その準備段階として、成人での神経活動領域を明らかにした。一方で、学童期に適した課題の作成を行った。【文化間比較】風景処理の文化的変容の神経基盤を調べるために日本人及び白人系アメリカ人を対象としたfMRI実験を行った。日本人被験者では白人系アメリカ人被験者と比較して両側の海馬傍回、扁桃体、紡錘状回に高い活動が見られ、白人系アメリカ人被験者では日本人被験者と比較して、楔部、両側の舌状回に高い活動が見られた。
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Research Products
(5 results)