2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21222001
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
羽田 正 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (40183090)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩井 茂樹 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (40167276)
島田 竜登 東京大学, 人文社会系研究科, 准教授 (80435106)
杉浦 未樹 東京国際大学, 経済学部, 准教授 (30438783)
松井 洋子 東京大学, 史料編纂所, 教授 (00181686)
松方 冬子 東京大学, 史料編纂所, 准教授 (80251479)
|
Keywords | 世界史 / 異文化交流 / 比較歴史学 / グローバル・ヒストリー / ユーラシア |
Research Abstract |
2年目となる平成22年度は、当初の計画にあった班構成を解体し、全員参加型の研究会を開始することにした。その結果、メンバー全員で問題意識を共有することが可能となり、さらに多くの研究会が発足した。そして、個々のテーマに沿った研究会を18回、新しい世界史をどのように認識し、描くべきかといった全体の方向性に関する総合的な研究会を2度、外国人研究者を交えた国際研究集会を4回開催するにいたった。また、震災等の影響で繰越の申請をしていた「セカンド・ハンド」国際研究集会は、23年の10月に開催が実現した。 具体的には、17-19世紀の「異文化間交易と女性」あるいは「奴隷」をめぐる研究、旅と旅行記についての研究、ユーラシア南部、東部の商館と貿易の文化についての研究といった、全員参加型の研究会を開催した。これら「奴隷」「旅」「商館」「海賊」「下層」「境界」「モノ」といった個別テーマの研究会では、実証研究をもとにした個別報告を土台とし、本科研の目標である「近代」とは何か、創造すべき「新しい世界史」とは何かを、具体的かつ実証的に模索する場となり、今後研究会活動を進めて行く上での問題意識が参加者全員に共有されるようになった。これによって、新しい世界史の枠組みや研究、叙述の方法を議論するためのプラットホームとしての本科研の役割と位置が明確となった。 そして「Asia and Europe in a Global Contextセミナー」「大西洋奴隷交易セミナー」「欧米史料によるアジア史研究」などの国際ワークショップを開催した。さらにグリニッジ海洋研究所、ロシア科学アカデミーの歴史研究所世界史部門、ハイデルベルグ大学から研究者を招へいして講演、ディスカッションを行い、国際的な研究においても対等な立場で世界史を考える姿勢を維持し、世界各地の研究者と対話を進めることができた。 その他には、「IAHA 2010 Singaporeパネル・ディスカッション:アジアの砂糖」への若手研究者の派遣、「若手の研究現場から新しい世界史を考える:II」の開催により、大学院生・ポスドクが自らの研究テーマを題材にして、中堅・シニアのメンバーとともに、世界史叙述のあるべき姿を模索する機会を提供することができた。
|
Research Products
(39 results)
-
-
-
-
[Journal Article] Comments2010
Author(s)
Haneda Masashi
-
Journal Title
British History 1600-2000 : Expansion in Perspective(Kazuhiko Kondo and Miles Taylor (eds.))(Institute of Historical Research, University of London)
Pages: 120-126
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-