2009 Fiscal Year Annual Research Report
ヘリコン源を用いた先進的無電極プラズマロケットエンジンの研究開発
Project/Area Number |
21226019
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
篠原 俊二郎 Kyushu University, 総合理工学研究院, 准教授 (10134446)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷川 隆夫 東海大学, 総合科学技術研究所, 教授 (70207174)
羽田 亨 九州大学, 総合理工学研究院, 准教授 (30218490)
船木 一幸 宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部, 准教授 (50311171)
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Keywords | 航空宇宙工学 / プラズマ・核融合 / ロケット / 熱流体工学 / モデル化 |
Research Abstract |
本研究はオール無電極でプラズマ生成・加速する、高効率・長寿命の高密度ヘリコンプラズマロケットエンジンの開発とその工学的体系化を目的としており、初年度は以下の成果を得た。その際、10回に及ぶ会合で徹底的議論を行い今後の展開に対して指針を得た。 1. プラズマ生成モデリングでは、重要な要素である短軸長のヘリコン波動の計算を行い、実験と良い一致を得た(3.も参照)。 2. プラズマ加速モデリングでは、未開発な現状の把握、我々の新規提案スキーム類での課題設定(基準パラメータ決定、線形プラズマ応答解析、基礎過程、コード開発)、考察を行い、次年度の基盤となる結果を得た。 3. アスペクト比A(軸長と直径の比)を小さくし、口径も変更出来る事はプラズマ推進に重要である。世界最大径の74cmの容器を用い、Aを世界最小の0.075(軸長5.5cm)としても10^<12>cm^<-3>以上の高密度が達成できた。粒子生成効率も古典拡散で説明できる程高かった(全粒子数が軸長に比例)。励起波動は離散的波数を示し終端板素材による効果も調べた。直径40cmの容器では軸長10cmまで10^<13>cm^<-3>の高密度を維持できた。 4. 回転磁場型加速実験では、直径5cmのプラズマに垂直磁場が浸透する放電条件を探索し、その条件で予備実験を行いマッハ数が最大0.3上昇した。今後コイル電流間の位相の依存性等を調べる必要がある。 5. ダブルレイヤー型加速実験でイオンビームが観測されたが、今後高密度や低圧力でも可能かどうか調べる必要がある。また波動加速用に分割型アンテナを用いて初期励起と今後の検討も行った。 6. 回転電場加速型実験は初期段階であり、今後パラメータ調整を行う予定である。本加速法で数値シミュレーションを行い、周方向に電流が流れるメカニズムの妥当性を評価した。 7. 次年度以降の実験のため高周波系、計測系(レーザー、プローブ類)の整備を行った。
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Research Products
(46 results)