2009 Fiscal Year Annual Research Report
X線結晶構造解析による細胞内及び細胞間での物質輸送の研究
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21227003
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
月原 冨武 University of Hyogo, 大学院・生命理学研究科, 特任教授 (00032277)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 栄樹 大阪大学, たんぱく質研究所, 助教 (00294132)
田中 秀明 大阪大学, たんぱく質研究所, 助教 (40346169)
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Keywords | X線結晶構造解析 / 膜蛋白質 / 蛋白質 / 超分子 / 輸送 |
Research Abstract |
高等な生物では、特定の分子を働くべき場所に輸送する仕組みがあり、そのことによって高度に制御された生命の営みが可能になっている。こうした輸送に関わる生体超分子の立体構造を決定して、その働きの仕組みを明らかにするのが本研究の目的である。。細胞間輸送ではギャップジャンクション、細胞質から細胞外排出及び核内への輸送ではボルト、核外への輸送ではイクスポーティンを研究対象に取りあげる。 本研究では核外輸送機構の研究の典型例として、Exportin・RanGTP・Pre-microRNA3者複合体のX線結晶構造解析を行った。Exportin・RanGTは野球のファーストミットのような形をしていて、pre-microRNAの3'オーバーハング構造を約10本の水素結合で強固に結合し、正に帯電したミットの内側でRNAの2重螺旋部分を柔らかく捕まえている。その結果、核内にある約700種のpre-microRNAが特異的に捕獲されて核外に運ばれる仕組みが明らかになった。 ボルトは3種の蛋白質と1種のRNAで構成され、分子量が10MDaを超える巨大な粒子である。ボルトの39量体構造を形成するのに重要と思われるC末端領域の構造が未知である。そのためには3Aを越える分解能の結晶を得る必要がある。結晶方法を改善して大きな結晶を得ることに1成功した。現在と凍結法を検討している。 ギャップ結合チャネルの開孔型の構造を3.5A分解能のX線結晶構造解析を既に報告した。開閉機構の解明の必要な閉鎖型の結晶得たが、分解能が4Aであった。現在分解能の改善を図っている。
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Research Products
(20 results)
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[Presentation] The structure of rat liver vault2009
Author(s)
月原冨武
Organizer
AsCA '09 Joint conference of the Asian crystallographic society and Chinese crystallography society
Place of Presentation
Jingyi Hotel, Beijing, China
Year and Date
20091022-20091025
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