2010 Fiscal Year Annual Research Report
X線結晶構造解析による細胞内及び細胞間での物質輸送の研究
Project/Area Number |
21227003
|
Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
月原 冨武 兵庫県立大学, 大学院・生命理学研究科, 特任教授 (00032277)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 栄樹 大阪大学, たんぱく質研究所, 助教 (00294132)
田中 秀明 大阪大学, たんぱく質研究所, 助教 (40346169)
|
Keywords | X線結晶構造解析 / 膜蛋白質 / 蛋白質 / 超分子 / 輸送 |
Research Abstract |
高等な生物では、特定の分子を働くべき場所に輸送する仕組みがあり、そのことによって高度に制御された生命の営みが可能になっている。こうした輸送に関わる生体超分子の立体構造を決定して、その働きの仕組みを明らかにするのが本研究の目的である。細胞間輸送ではギャップジャンクション、細胞質から細胞外排出及び核内への輸送ではボルト、核外への輸送ではイクスポーティンを研究対象に取りあげている。 昨年度、核外輸送機構の研究の典型例として、Exportin・RanGTP・Pre-microRNA3者複合体のX線結晶構造解析を行った。Exportin・RanGTによるPre-microRNAの捕獲の様子を明らかにするために、Exportin・RanGT2者複合体の結晶化を行い、現在構造解析を進めている。 細胞内での輸送に関わると考えられているボルトは分子量が10MDaを超える巨大な粒子である。ボルトの39量体構造を形成するのに重要と思われるC末端領域の構造が未知である。そのためには3Åを越える分解能の結晶を得る必要があり、回折強度データを収集している。 構造に基づいて半チャネルが細胞間でドッキングしてチャネルを形成する仕組みを明らかにした。また、再現性良く良質の結晶を得る条件検索を行った。
|
Research Products
(24 results)