2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21227005
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (S)
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
高井 義美 Kobe University, 医学研究科, 教授 (60093514)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
扇田 久和 神戸大学, 医学研究科, 准教授 (50379236)
水谷 清人 神戸大学, 医学研究科, 助教 (50559177)
岡本 三紀 大阪府立成人病センター(研究所), 分子生物学部門, 研究員 (20332455)
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Keywords | アドヘレンスジャンクション / タイトジャンクション / 上皮細胞 / 神経シナプス |
Research Abstract |
個々の細胞がそれぞれ特異的な細胞形態をとることは、発生過程における臓器・器官形成において必要不可欠である。また、各臓器・器官を構成する細胞の形態は不変なものではなく、外的環境や様々な刺激などに反応してその形態を柔軟に変化させる。細胞形態の変化は個体が環境に適応して生存していくために必須であり、細胞形態の不可逆的破綻は臓器機能の低下、さらには、生命の危機につながり得る。したがって、細胞の形態形成機構を解析することは生物学的にも医学的にも極めて重要であるが、その解析は十分に進んでいない。本研究に関して、本年度は以下のような知見を得た。 1.上皮細胞におけるアドヘレンスジャンクション(AJ)とタイトジャンクション(TJ)の位置決定機構 上皮細胞では細胞間接着形成が完成すると、細胞間接着部位で側基底側領域と頭頂側領域が分離し、TJがAJの頭頂側に形成されるがこの分子機構は不明である。AJに存在する免疫グロブリン様接着分子ネクチンの細胞内領域に結合する分子アファディンは、細胞間接着形成の初期にTJ構成分子ZO-1と結合した。この両者の結合はTJがAJの頭頂側に形成されるために必要であった。 2.神経細胞におけるシナプスの形成・リモデリング機構 軸索が別の神経細胞の樹状突起と接着してシナプスを形成する際、Puncta adherentia junction(PAJ)がドーナツ様に形成され、アクティブゾーンとシナプス後肥厚を取り囲む。PAJはAJと構造上類似しており、PAJにはネクチン-アファディン系が存在する。神経特異的なアファディンコンディショナルノックアウトマウスを作製し解析することにより、アファディンがRAJの形成に重要であるだけでなく、シナプスのリモデリングも関わっていることを明らかにした。
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[Journal Article]2009
Author(s)
Togashi, H.
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Journal Title
The Sticky Synapse : Cell Adhesion Molecules and Their Role in Synapse Formation and Maintenance(Springer)
Pages: 185-206
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