2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21229007
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
黒崎 知博 Osaka University, 免疫学フロンティア研究センター, 特任教授 (50178125)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬場 義裕 大阪大学, 免疫学フロンティア研究センター, 特任准教授 (20415269)
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Keywords | 液性免疫 / 免疫記憶 / 存在部位 / NP-CGG / 細胞増殖 / T細胞 |
Research Abstract |
メモリーB細胞の存在部位・活性化サイトの同定 一次免疫が終焉した後、メモリーB細胞が何処に存在するかという場所の問題は、再度抗原に出遭った時に、「メモリーB細胞が、他のどのような細胞と相互作用し、どのようなメカニズムを用いて活性化されるか」を考える上で重要な課題である。メモリーB細胞の分子マーカーが判然としなかったこともあり、従来の研究成果は、実験系によってばらばらである。申請者らは、メモリーB細胞に特異的に発現するIgG1^+CD38^+というマーカーを指標に、メモリーB細胞が定常状態でどこに存在するかを、NP-CGG抗原のシステムで検討した。結果、IgG1^+CD38^+は、縮小した胚中心の周囲に存在することが明らかになった。 「メモリーB細胞が何処で活性化されるのか」という問題には、最近樹立された細胞周期でS/G2/M期に存在する細胞はFucciマーカーでgreenに発光するというシステムを用いる(Sakaue-Sawano et. al ; Cell ; 2008)。二次免疫直後に細胞増殖するB細胞はメモリーB細胞と考えられるので、Fucci positiveの細胞はメモリーB細胞で、なおかつ、二次免疫直後に増殖・反応している場と考えられる。Fucciがリンパ球特異的に発現しているマウスを有しているので、このマウスを用いて、メモリーB細胞が抗原の再度侵入により、何処で活性化されているかを検定。結果胚中心の周囲に存在しているIgG1^+CD38^+メモリー細胞が選択的に活性化されることが明らかになった。また、このIgG1^+CD38^+メモリー細胞の活性化には、T細胞が要求されることをT細胞のみを枯渇する実験で明らかにすることができた。
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