2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21229013
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中尾 一和 京都大学, 医学研究科, 教授 (00172263)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
海老原 健 京都大学, 医学研究科, 准教授 (70362514)
八十田 明宏 京都大学, 医学研究科, 講師 (50378642)
|
Keywords | 間葉系細胞 / 脂肪細胞 / 心血管構成細胞 / レプチン / ナトリウム利尿ペプチド / 肥満 / 脂肪萎縮症 / ANP |
Research Abstract |
間葉系細胞として、脂肪細胞及び心血管構成細胞に着目して、それら由来のホルモンであるレプチン及びナトリウム利尿ペプチド系について研究を行っている。 京都大学で開発された遺伝子変異ラット作製システムを用いてレプチン遺伝子にナンセンス変異を有する遺伝性肥満ob/obラットの作製に成功した。ob/obラットは肥満、脂肪肝を呈している。さらに、他のヒト脂肪萎縮症原因遺伝子の変異ラットの作製も現在、進めている。 肥満の成因においてレプチン抵抗性が重要であるが、高脂肪食肥満ラットを用いて、レプチン/アミリン共投与により、有意な摂食量の減少、体重減少)が認められた。また糖脂質代謝については、インスリン感受性の亢進とともに骨格筋中性脂肪含量の低下、骨格筋AMPK活性の増強といったレプチンの糖脂質代謝に対する作用の増強が認められた。現在、アミリンによるレプチン抵抗性改善メカニズムを検討中ではある。 薬剤誘導性ANP過剰発現マウスをCre-loxPシステムを用いた方法により開発しており、薬剤誘導性ANP過剰発現マウスの血漿ヒトANP濃度は400-1100pg/mlという重症心不全に匹敵する濃度に到達していた。心臓における内因性のANP、組織繊維化の重要な媒介分子であるconnective tissue growth factorの発現は抑制されている傾向を認め、過剰発現されたヒトANPが機能的な役割を発揮していると考えられた。今後、腎疾患モデルにおけるANP発現誘導の影響を評価していく。 Cre-loxPシステムを用いて成長板軟骨特異的CNP欠損マウスを作製して、CNPの骨伸長促進作用における意義の検討をおこなった。その結果、軟骨特異的CNPノックアウトマウスにおいて、CNP完全ノックアウトマウスと同様の骨伸長障害が確認され、CNPがautocrine/paracrine因子として内軟骨性骨化による骨伸長を促進するという作用様式が明らかとなった。
|
Research Products
(17 results)