2009 Fiscal Year Annual Research Report
機械学習によって品質を改善し続ける知的サービスシステムの構成
Project/Area Number |
21240012
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
新井 民夫 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (40111463)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 辰徳 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特任助教 (00546012)
下村 芳樹 首都大学東京, 大学院・システムデザイン研究科, 教授 (80334332)
加藤 龍 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特任助教 (70516905)
|
Keywords | 知能ロボティクス / 機械学習 / エージェント / 設計工学 / サービス / サービスシステム / サービス工学 / 顧客満足度評価 |
Research Abstract |
第一年度は、少数のサービス事例を対象とし、サービスの特徴解析と学習アルゴリズムの実装を行った。また、「素数当てアドバイスサービス」なる例題を準備し、理論の方向付けに関して検証を始めた。本アドバイスサービスは、知らされていない素数を顧客が言い当てられるよう、サービス提供者がアドバイス(素数そのものの説明や、真の値との大小関係)を順番に提示していくサービスである。 本例題に対して、研究実施計画における(1)顧客視点によるサービスプロセスのモジュール分割では、サービスマーケティング分野におけるサービス・エンカウンターの視点から、Business Process Modeling Motationを用いて記述した。これにより、サービスプロセスにおける直接接触、間接接触を区別したことで、行動構築の対象とすべきインタラクションを定義した。 次に、(2)各モジュールにおけるサービスの学習では、サービス提供者の行動群および顧客の反応群を用いて問題を定式表現し、知能ロボット研究で培った動的計画法や強化学習、決定木の構築手法を元に、状態行動地図の作成を行った。この時、サービスシステムそのものに関する状態変数に加え、顧客の内部状態に関する状態変数を用いて状態を定義し、生理的・精神的な状態量の推定を一部行った。これにより、顧客(回答者)がどういう知識レベルや態度にある時に、どういうアドバイスをすれば良いかを明らかにした。 また、(3)顧客満足度の評価については、従来から等研究室で提案している評価手法の枠組みを利用し、本プロジェクトにおいて顧客満足度を定量的に算出する準備を行った。顧客の内部状態の具体的な計測/推定方法、および顧客満足度の評価と機械学習との兼ね合いを明らかにすることが、第二年度にまず取り組むべき課題である。
|
Research Products
(10 results)