2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21240039
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Research Institution | National Institute for Physiological Sciences |
Principal Investigator |
南部 篤 生理学研究所, 統合生理研究系, 教授 (80180553)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 實 玉川大学, 脳科学研究所, 教授 (40118451)
川口 泰雄 生理学研究所, 大脳皮質機能研究系, 教授 (40169694)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 大脳基底核 / 視床 / 大脳皮質 / 運動野 / 随意運動 / 淡蒼球内節 / 脳深部刺激療法 / 大脳基底核疾患 |
Research Abstract |
視床に加え、その投射先である大脳皮質運動野においても記録を行い、大脳基底核と小脳核からの出力が、視床を介して大脳皮質運動野にどのような影響を与えているかについて調べた。その結果、小脳核の単発刺激では、大脳皮質に興奮が観察されたのに対し、淡蒼球内節の単発刺激では殆ど影響がないか、遅い興奮が見られた。次に、100Hz程度の連続刺激の影響を調べたところ、小脳核の連続刺激では早い興奮が見られたのに対し、淡蒼球内節の連続刺激では、遅い興奮性応答が見られることがわかった。これらのことは、淡蒼球内節刺激で視床において観察された興奮性応答が、大脳皮質にまで到達していることを示している。 また、大脳基底核疾患においては、大脳基底核の異常な神経シグナルが視床を介して大脳皮質に伝達され、運動障害を引き起こしていると考えられる。大脳基底核を高頻度連続刺激することにより、大脳基底核疾患を治療できることがわかっている(脳深部刺激療法)。そのメカニズムを明らかにするため、淡蒼球内節を電気刺激し局所のニューロン活動を記録した。その結果、高頻度連続刺激では局所のニューロン活動が抑制されること、また、大脳皮質刺激で得られる3相性の応答も抑制されることがわかった。これらのことから、脳深部刺激療法のメカニズムとして、局所の神経活動の抑制に加え、その核を通過する神経情報を遮断することが考えられた。 一方、川口は前頭皮質と視床活動との関係を理解するために、先ず多様な錐体細胞について、線条体・視床・橋核への投射様式を逆行性刺激で調べ、次にそれらの皮質内層構造における位置を細胞内染色・免疫組織化学で同定して、それらを分類・区別して解析できるようにした。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(46 results)