2011 Fiscal Year Annual Research Report
「中等教育の多様化」に対応したコア学力の評価・測定を行うための技術的基盤の構築
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21240069
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Research Institution | National Institute for Educational Policy Research |
Principal Investigator |
安野 史子 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター 基礎研究部, 総括研究官 (00370081)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浪川 幸彦 椙山女学園大学, 教育学部, 教授 (20022676)
倉元 直樹 東北大学, 高等教育開発推進センター, 准教授 (60236172)
木村 拓也 九州大学, 基幹教育院, 准教授 (40452304)
林 篤裕 九州大学, 基幹教育院, 教授 (70189637)
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Keywords | 科学教育 |
Research Abstract |
国立教育政策研究所は,「全国学力調査」,「進学適性検査」,「能研テスト」,「教育課程実施状況調査」といった大規模調査・検査の膨大なリソースを所蔵している。特に,「進学適性検査」及び「能研テスト」については,実施当時の問題冊子,答案用紙,分 析資料,会議資料といった紙媒体での資料を所蔵しており,段ボール約300箱分におよぶ。それらを整備すること自体にも歴史的価値もあり,さらに,データを復元することにより,計算機が未発達であった当時の分析よりも,さらに進んだ再分析・評価が期待される。それらのリソースを用いて,コア学力の規定に着手し,過去の調査問題を用いて,それを評価・測定するためのモニター調査を行い,その調査結果をまとめる。その結果を受けて,コア学力の規定の改善・再検討を行うとともに,コア学力の評価・測定を行うための技術的基盤の整備を行うことを目的とし,今年度以下のことを行った。 (1)過去に行われた全国規模テストの問題項目を系統的に整理し,海外の事例などを参考にコア学力の検討を行い,過去の問題を再編して国語と数学の調査問題を作成した。 (2)全国9会場計12回,大学1年生を対象に(1)で作成した問題によるモニター調査を実施した。(但し,東日本大震災の発生により東北地方・関東地方の会場での調査時期を計画よりも遅らせ,九州地区から先に順次行った。) (3)問題に併せて質問紙調査票も作成し,実施した。 (4)集計結果をとりまとめ,それをもとに平成24年度調査準備に着手した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
大学1年生を対象にした調査を,調査対象者が大学入学直後の時期に行うことを計画していたが,研究実績の概要に記したとおり,東日本大震災の発生により東北地方・関東地方の大学では,入学式の日程や講義開始時期を遅らせる大学も多く,電力不足により人を集めてのイベント等自粛のため,調査の告知もできない状況となり,平成23年度調査の計画の見直しとなった。結果的には,調査時期を予定よりも遅らせ,調査会場の再調整を行っての実施であったが,得られたデータは有益なものであった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成23年度調査の結果をもとに,調査設計及び調査問題に改良を加え,平成24年度においても引き続きモニター調査を実施する。
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