2010 Fiscal Year Annual Research Report
対流圏物質輸送モデルへのデータ同化手法の導入と新展開
Project/Area Number |
21241003
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
鵜野 伊津志 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (70142099)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹村 俊彦 九州大学, 応用力学研究所, 准教授 (90343326)
広瀬 直毅 九州大学, 応用力学研究所, 准教授 (70335983)
山地 一代 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球環境変動領域, 研究員 (40399580)
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Keywords | 物質輸送モデル / データ同化 / 衛星データ / 地上観測 / 海洋モデル |
Research Abstract |
アジアスケールの物質輸送モデル環境とデータ同化手法のモデルへの導入と応用を進めた。まず、ダスト輸送同化モデルRAMS/CFORS-4DVARを用いて、2007年春季に発生した3回の大規模な黄砂イベントについて、地上ライダーネットワークデータを用いた4DVAR同化モデルの結果を解析した。同化結果から得られるモデル修正因子と物理パラメーターとしての土壌水分量の関係を解析し、土壌水分モデルが与える水分含有量の最適化がモデルの精度向上に必要であることが示された。また、同化モデル計算と平行して、モデルの相互比較を行った。モデルとしては、我々のモデルと韓国の黄砂予報モデルADAMであり、RAMS/CFORS-4DVARは、ADAMに較べて上空に輸送される黄砂の量が少ないことなどが示され、今後のモデルに改良に使われることとなった。一方、US.EPAの対流圏物質輸送モデルCMAQ(Community Multi-Scale Air Quality Model)Version 4.7.1のDirect-Decouple Method-3D(DDM-3D)によるソースリセプター解析モジュールを正式にインストールして、中国起源のエアロゾルと日本域のエアロゾルの光学的な厚さ(AOD)との応答の予備的な解析を進めた。解析の前段として、人工衛星に搭載されたMODISセンサーのAODとCMAQモデルの結果、及び、中国の人為起源SO2発生量の最近10年間のトレンド解析を行い、MODIS AODの変化からSO2発生量の増減をインバージョンできる可能性を示した。
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Research Products
(3 results)