2009 Fiscal Year Annual Research Report
連続プランクトン観測システムによる地球規模環境変動の海洋生態系への影響評価
Project/Area Number |
21241012
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Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
千葉 早苗 Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology, 地球環境変動領域, チームリーダー (40360755)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉崎 宏哉 独立行政法人水産総合研究センター, 中央水産研究所, 研究室長 (50371795)
小埜 恒夫 独立行政法人水産総合研究センター, 北海道区水研究所, 研究室長 (40371786)
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Keywords | CPR(Continuous Plankton Recorder) / 北太平洋 / 動物プランクトン / 広域モニタリング / 長期変動 / 生態系変動 |
Research Abstract |
経年的気候変化が北太平洋の海洋環境及び海洋生態系に与える影響を評価するため,英国,カナダ等との国際協力に基づき,連続プランクトン採集機(CPR)を用いた広域連続観測により得た2000年以降のサンプル/データ,プランクトン群集構造の時空間変動パターンの分析/解析に着手した。 北太平洋横断CPRサンプリングを主導している英国バーディ研究所より,CPR専用顕微鏡を新規購入し同顕微鏡を用いた分析手法を習得した。また,バーディ研究所が2000-2009年度に採集したCPRサンプルのうち,東経170度以西で採集されたサンプルを譲り受け,現在2009年度の分析結果を解析中である。さらに動物プランクトン分布に影響を与える環境要因を明らかにするため,衛星観測データに基づき,同海域の2000-2009年度の植物プランクトンの時空間変動パターンを明らかにするとともに,ボランティア船で得た栄養塩サンプルの分析を実施した。環境データと,CPRデータの比較は来年度以降実施する予定である。 北太平洋亜寒帯域では,アリューシャン低気圧勢力の変化に応じて,東西の水温偏差がシーソーのように逆向きに変動することが知られている。東部北太平洋では,同じCPR観測による動物プランクトン群集構造の経年的変化と水温偏差との関係がすでに報告されており,本研究結果と比較することにより,気候フォーシングに対する海域毎に異なる生態系の応答過程が明らかになると期待される。
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