2009 Fiscal Year Annual Research Report
近代世界におけるジェノサイド的現象に関する歴史学的研究
Project/Area Number |
21242016
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石田 勇治 The University of Tokyo, 大学院・総合文化研究科, 教授 (30212898)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木畑 洋一 成城大学, 法学部, 教授 (10012501)
栗本 英世 大阪大学, 人間科学部, 教授 (10192569)
小長谷 有紀 国立民族学博物館, 民族社会研究部, 教授 (30188750)
古矢 旬 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (90091488)
佐藤 安信 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (90313981)
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Keywords | ジェノサイド / 民族浄化 / ホロコースト / 近代 / 国民国家 / 戦争 / 植民地主義 / 過去の克服 |
Research Abstract |
本研究は、近代において世界各地で生起したジェノサイドやそれに類する事象を、マクロ・レヴェルの政治的・経済的・背景要因とミクロ・レヴェルの実態の双方の視点から比較検討し、近代ジェノサイドの要因やメカニズム、ならびにその個別的、普遍的特徴を、事後の社会再建や予防システムの構築も視野に入れて究明するものである。 本年度は、2009年7月のメンバー会議で役割分担と研究方針を確認し、各自の課題に着手した。おもな活動として、栗本がスーダン、大野がモンゴル、吉村がトルコ、特任研究員の福永がドイツで、ジェノサイドやその後の司法追及に関する資料調査を実施し、現地の研究者や実務家と意見交換を行ったほか、佐藤が2009年10月に国際シンポジウム「今そこにある危機ダルフール・ジェノサイドに何ができるか」(於:東京大学、本科研は後援)の開催に携わった。さらに、近代ジェノサイドの具体的事例および関連概念を収録した事典の編纂に取り組んでいるほか、論文集『ジェノサイドと現代世界』の編集作業も進めている。 研究成果は、石田が国際シンポジウム「Todai Forum 2009 : Human Security and Business」(於:ロンドン・シティ大学)で「Genocide, Genocide Prevention and Business」と題して講演したのをはじめ、多数の論文・図書、学会発表等で公表している。また、2009年6月と11月に開催された日本平和学会・分科会「ジェノサイド研究」では、研究協力者の猪狩と渡部が、それぞれホロコーストの生存者をとりまく諸問題、国連におけるジェノサイド予防システムの形成について報告を行った。
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Research Products
(38 results)
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[Journal Article]2010
Author(s)
石田勇治
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Journal Title
ジェーン・スプリンガー著『1冊で知る虐殺(ジェノサイド)』(石田勇治「解説 ジェノサイドへのアプローチ」)(原書房)
Pages: 147-158
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[Journal Article]2009
Author(s)
栗本英世
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Journal Title
「先住民」とはだれか 栗本英世「先住性が政治化されるとき:エチオピア西部ガンベラ地方におけるエスニックな紛争」(窪田幸子・野林厚志編)(世界思想社)
Pages: 202-223
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[Journal Article]2009
Author(s)
栗本英世
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Journal Title
『アフリカ史』(新版世界各国史10)(栗本英世「国民国家と政治社会の未来」(討論)川田順造・栗本英世・武内進一・永原陽子・真島一郎)(川田順造編)(山川出版社)
Pages: 463-527
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[Journal Article]2009
Author(s)
栗本英世
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Journal Title
『アフリカ史』(新版世界各国史10)(栗本英世「東・北東アフリカ」)(川田順造編)(山川出版社)
Pages: 40-105
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[Journal Article]2009
Author(s)
平野千果子
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Journal Title
『欧州統合の半世紀と東アジア共同体』(平野千果子「統合ヨーロッパのなかの植民地-1930年代フランスとユーラフリカ」)(廣田功編著)(日本経済評論社)
Pages: 155-164
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[Journal Article]2009
Author(s)
平野千果子
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Journal Title
『ヨーロッパ・アメリカ・ロシアのディアスポラ』(平野千果子「フランス植民地帝国と離散-帝国からフランコフォニーヘ?」)(駒井洋・江成幸編)(明石書店)
Pages: 94-106
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[Journal Article]2009
Author(s)
廣瀬陽子
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Journal Title
オスネ・セイエルスタッド著/青木玲訳『チェチェン廃墟に生きる戦争孤児たら』(廣瀬陽子「解説」)(白水社)
Pages: 409-420
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[Journal Article]2009
Author(s)
外村大
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Journal Title
『歴史学の世紀:20世紀韓国と日本の歴史学』(外村大「国民でも民族でもないマイノリティの歴史-戦後日本における在日朝鮮人史研究(韓国語)」)(ト・ミョンフェ編)(ヒューマニスト出版(韓国、ソウル))
Pages: 355-394
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[Journal Article]2009
Author(s)
吉村貴之
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Journal Title
赤尾光春・早尾貴紀・吉村貴之他『ディアスポラから世界を読む』(吉村貴之「故郷を創る~アルメニア近代史に見るナショナリズムとディアスポラ」)(明石書店)
Pages: 80-113
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