2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21242029
|
Research Institution | Sapporo Gakuin University |
Principal Investigator |
臼杵 勲 Sapporo Gakuin University, 人文学部, 教授 (80211770)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小畑 弘己 熊本大学, 文学部, 准教授 (80274679)
坂本 稔 国立歴史民俗博物館, 情報資料研究系, 准教授 (60270401)
高瀬 克範 明治大学, 文学部, 准教授 (00347254)
|
Keywords | 極東 / 初期鉄器時代 / 靺鞨 / 東夷 / 防御集落 |
Research Abstract |
21年度は、研究開始年度にあたり、研究環境・条件整備を中心に作業を進めた。まず、研究参加者で役割分担・研究計画を検討し、基本計画をたてた。それに基づき、7月以降活動を解しした。7月から中国の所蔵資料調査のため吉林大学王培新教授と協力し黒龍江省等の関連資料の閲覧のための交渉を開始した。9月に、ロシア領内での調査実施を具体化するため、予備調査・踏査を実施し、特にウスリー川流域では高地性集落を新たに確認し試掘を行い、年代測定試料も採取した。この成果を検討し、次年度から沿海地方北部のイマン川流域とウスリー川流域で発掘・測量調査を行うことで、ロシア側と合意した。また、ウラジオストックの歴史考古民族研究所において、製鉄関連資料・土器編年資料の調査と測図・撮影等を行った。以上の作業と並行して、文献等による関連遺跡の情報収集整理を進めた。植物遺体等の分析・同定については今年度は具体的な資料の採取にいたらなかったため、既存のデータおよび関連試料の整理を進めた。さらに2月にノヴォシビリスクの考古学・民族学研究所において、極東初期鉄器時代の基準資料であるポリツェ遺跡等の所蔵資料を調査し、土器・鉄器等の情報を得、遺構別の土器から、年代測定資料として付着炭化物を採集した。今年度収集した資料・分析試料については、遺跡・遺構別に整理して分析にかかる準備を行っている。22年度に分析を行い、編年等の参考資料にかかる予定である。また、3月に22年度の実施計画案を作成し、22年度の早い段階に研究参加者と最終的な実施計画を決定する準備を行った。
|