2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21242030
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Research Institution | National Museum of Japanese History |
Principal Investigator |
西本 豊弘 National Museum of Japanese History, 研究部, 教授 (70145580)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 寿男 茨城大学, 理学部, 教授 (50176020)
鈴木 三男 東北大学, 学術資源研究公開センター, 教授 (80111483)
松浦 秀治 お茶の水女子大学, 人間文化創成研究科, 教授 (90141986)
白石 浩之 愛知学院大学, 文学部, 教授 (50329596)
中島 礼 独立行政法人産業技術総合研究所, 地質情報研究部島弧堆積盆研究グループ, 研究員 (00392639)
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Keywords | 旧石器 / 動物骨 / 古環境 / 狩猟場 / 年代測定 |
Research Abstract |
平成21年度は、花室川流域の桜川堆積層相当層を発掘し、約4万年前から2万年前の自然環境を推測するための手掛かりを得ることと、旧石器遺物の包含層を把握することを目的とした。 まず、研究会を2009年5月及び9月、2010年2月の計3回開催した。第3回研究会は発掘調査現場で行った。 現地調査は、6月に花室川で花粉分析用の土壌サンプルを採集した。その時に採集した植物遺体の樹種同定を行い、年代測定を行った。その結果、約20000年前と30000年前の大きく2時期にわかれることが判明した。 その後、現地踏査を何度か行ったところ、8月に地元の研究者が採集した資料の中にトナカイの角が2点含まれていることを確認した。その資料の炭素14による年代測定を行ったところ、暫定的な測定値で約22000年前または約28000年前という結果を得た。この資料の年代測定は、今後さらに続ける予定である。また2008年度の川さらい調査で採集したナウマンゾウの歯は測定値で約35000年前であった。さらに、以前に採集されていたバイソンの骨の年代は測定値で約20000年前という結果を得た。 発掘調査は、2010年2月に試掘調査を行った。桜川堆積層相当層が分布するとされる地点を選んだ。その結果、約20000年から30000年前の植物遺体を多量に採集することができた。今後、樹種同定と年代測定を行い、当時の植生を復元する資料とする予定である。 以上、平成21年度は主に花室川周辺のヴュルム氷河期の植生を復元する作業を行い、ほぼ予定通りの資料を得ることができた。また、年代測定によりバイソンとトナカイが氷河期に関東地方に分布していたことを確認した。
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Research Products
(3 results)