2009 Fiscal Year Annual Research Report
新自由主義の時代における生活世界が生成する新たな共同性に関する生活人類学的研究
Project/Area Number |
21242033
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松田 素二 Kyoto University, 文学研究科, 教授 (50173852)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鳥越 皓之 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (80097873)
和崎 春日 中部大学, 国際関係学部, 教授 (40230940)
古川 彰 関西学院大学, 社会学部, 教授 (90199422)
中村 律子 法政大学, 現代福祉学部, 教授 (00172461)
伊地知 紀子 愛媛大学, 法文学部, 准教授 (40332829)
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Keywords | ネオリベラリズム / グローバル化 / コミュニティ / 生活世界 / 生活人類学 |
Research Abstract |
初年度である平成21年度においては、まず日常生活の潜在力を評価し解明するための共通の視座を得るために分担者を中心に共同研究会を年4回開催し、生活学、生活環境主義研究のみならず日常性を対象とした歴史学、社会学、社会思想史、文学批評などの隣接領域の知見と人類学的視点を重ね議論を深めた。それとともに、地域性を基軸に大きく三つの地域生活研究グループをたちあげ、分担者、海外協力者、研究協力者とともに、各自のインテンシィブなフィールド調査を実施した。 第一グループ(自然・生態系班):環境保全をめぐる共同性の生成に焦点をあてた調査を実施(鳥越:茨城県霞ヶ浦の崎浜集落:伝統的信仰を介在させたヨシ原の再生、古川:ネパール・ソルクンブ県ナムチェにおける森林保全と援助をめぐる共同性、田原:ウガンダ・ホイマ県ルンガ村における魚資源保全をめぐる異民族間の共同性)。 第二グループ(社会関係系班):相互扶助と紛争解決をめぐる共同性の生成に焦点をあてた調査を実施(松田:ケニア・ビヒガ県ビグル地方における伝統的葬式講と信用組合制度をめぐる共同性、伊地知:韓国済州島杏源里主審の出稼ぎ海女コミュニティの相互扶助、藤倉:ネパール共和国ラジャプール市チャッカジャム運動をめぐる連帯の生成)。 第三グループ(文化・創造系班):信仰と価値の再編をめぐる共同性の生成に焦点をあてた調査を実施(和崎:カメルーン・バムン地方における宗教間の寛容性の価値創造、中村:日本とネパールのコミュニティにおける高齢者ケア実践をめぐる価値創造、川田:フィリピン・セブ市グアタルーペのバランガイにおけるフォークカトリシズムの共同体である。
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Research Products
(21 results)