2011 Fiscal Year Annual Research Report
持続性確保に向けたガバナンス改革と政策プロセスマネジメント
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21243008
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
城山 英明 東京大学, 大学院・公共政策学連携研究部, 教授 (40216205)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松浦 正浩 東京大学, 大学院・公共政策学連携研究部, 特任准教授 (70456101)
加藤 浩徳 東京大学, 大学院・工学系研究科, 准教授 (70272359)
元田 結花 学習院大学, 法学部, 教授 (20292807)
島村 健 神戸大学, 大学院・法学研究科, 准教授 (50379492)
藤谷 武史 北海道大学, 大学院・法学研究科, 准教授 (90313056)
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Keywords | 政策過程 / 持続性 / エネルギー / 農業 / 医療 / トランジションマネジメント |
Research Abstract |
持続性確保に向けたガバナンス・政治の理論的課題について論文をまとめ、公表した。これらにおいては、持続性に環境的、社会的、経済的次元等様々な次元があることを前提として、持続性に関するガバナンス・政治のメカニズムを明らかにした。第1のメカニズムは、知識の統合に関するメカニズムであり、様々な次元に関するリスクを幅広く認識し、各々に関する具体的情報を取得する役割を持つ。第2のメカニズムは、複数主体間の合意形成を促すメカニズムであり、具体的には、目的は異なっても手段に関する合意を可能にする同床異夢、配分するパイを増大させるイノベーション、配分における公正性の確保が存在する。また、問題構造化手法に関する研究、科学技術コミュニケーションに関する研究、ステークホルダー分析と交渉に関する研究、テクノロジーアセスメントと政策過程の研究、移行プロセスにおける法的手段の役割に関する研究等を進めた。また、持続性確保にかかわる戦略的イシューについて関係主体とその相互作用を通したトランジションのプロセスに関する事例的分析を進めた。エネルギーに関しては地域における次世代自動車導入とスマートグリッド問題、原子力規制問題について、農業・食料に関しては、経済産業省が農林水産省と連携して行った農商工連携について、健康・医療に関しては、再生医療技術導入過程、国際開発についてはカンボジアにおける水セクター改革事例について、分析を進めた。以上の研究の成果の一部は、2012年6月14日にルント大学で開催された2nd International Conforence Sustainability Transitionsにおいて報告し、コメントを得た。また、2012年3月2日に東京大学において開催されたSymposium: Reforming Science, Technology Innovation Policy Making Process and Human Resource Developmentの未来都市マネジメントに関するテーマ別セッションにおいて、自治体における持続性確保戦略に関して、自治体の実務家及び国内外の専門家による討議の場を設定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
持続性確保に向けたガバナンスや政治に関する理論的論文を公表することができた。また、トランジションマネジメントに関する国際学会等の場における事例に関する報告を通して、事例研究も進展した
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Strategy for Future Research Activity |
トランジションマネジメント論を踏まえて、持続性確保に向けた政策プロセスマネジメントに関する理論的論文をまとめる。また、エネルギー、農業、医療,国際開発分野等に関する事例研究を完成させる。
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Research Products
(22 results)