2011 Fiscal Year Annual Research Report
サイエンスにおける知識生産プロセスとイノベーション創出の研究
Project/Area Number |
21243020
|
Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
長岡 貞男 一橋大学, イノベーション研究センター, 教授 (00255952)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊神 正貫 一橋大学, イノベーション研究センター, 特任准教授 (70371002)
伊地知 寛博 成城大学, 社会・イノベーション学部, 教授 (40344072)
大湾 秀雄 東京大学, 社会科学研究所, 教授 (60433702)
楡井 誠 一橋大学, イノベーション研究センター, 准教授 (60530079)
清水 洋 一橋大学, イノベーション研究センター, 准教授 (90530080)
|
Keywords | 科学 / 知識生産プロセス / セレンディピティー / パスツールの象限 / 科学的発見の商業化 / 研究チーム / 研究資金 |
Research Abstract |
ジョージア工科大学のJohn Walsh教授と協力して、日米の回収サンプルを比較できるように集計し、日米のサイエンスにおける知識生産プロセスの詳細で構造的な比較分析を行った。また、日本において、セレンディピティー、プロジェクトの段階別の資金利用状況等についてフォローアップサーベイを行った。これらの研究成果は、「科学における知識生産プロセス日米ワークショップ」(文部科学省科学技術政策研究所との共催、米国のNSF(全米科学財団)の後援、2011年6月23日に実施)において報告し、ボーラ・ステファン教授(ジョージア州立大学教授)およびデイヴィッド・マワリー教授(カリフォルニア大学バークレイ校/全米経済研究所)等から高い評価を得た。日米比較分析の結果は、一橋大学のイノベーション研究センターのワーキング・ペーパー("Knowledge Creation Process in Science:Key ComParative Findings from the Hitotsubashi-NISTEP-Georgia Tech Scientists' Survey in Japan and the US")として公表した。また、関連データの整備も進めて、テーマ別の分析を実施して、その中間成果を以下の研究報告にまとめ、4つの学会等で報告を行った。1.「パスツールの象限における研究:その重要性」、2.「科学のマネジメント、セレンディピティー、研究業績:日米における科学者調査より得られたエビデンス」、3.「科学における知識生産に対する研究チーム組織および研究資金の影響」および4.「科学的発見の商業化プロセス」。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
日米の大規模サーベイは、科学技術政策研究所、ジョージア工科大学との協力を得て、順調に実施することができた。また、回収結果を利用した分析の結果、サイエンスにおける知識生産プロセスとイノベーション創出について、日米の共通点、日米の差を含めて、興味深い知見を得ることができ、平成23年11月にはOECD主催の国際ワークショップでの発表を招待されるなど、国際的にも注目されている。
|
Strategy for Future Research Activity |
1.平成23年度から開始している個別テーマの分析を進め、国際学会等で発表を行い、そのおりのフィードバックを踏まえて、研究成果としてまとめていく。 2.ネットワーク構造の分析を含めて、多様な角度から知識生産とそのイノベーションへの活用にかかる研究を進めるため、回答に協力を頂いた科学者の方の、CV、特許、論文データなど外部データとマッチングなどのデータ整備を進める。 3.NBERのプロジェクトとして進んでいるプロジェクト("Patterns of international mobility of researchers:evidence from the GloBsci survey")と共同で、国際研究ワークショップを開催し、研究を深める機会とする。
|
Research Products
(11 results)