2009 Fiscal Year Annual Research Report
病・ストレスと生きる人々の支援科学としての健康社会学の実証及び理論研究と体系化
Project/Area Number |
21243033
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山崎 喜比古 The University of Tokyo, 大学院・医学系研究科, 准教授 (10174666)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 洋士 放送大学, 教養学部, 准教授 (60375623)
伊藤 美樹子 大阪大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (80294099)
石川 ひろの 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (40384846)
戸ヶ里 泰典 山口大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (20509525)
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Keywords | 健康社会学 / 保健・医療・福祉 / ストレス / 病と生きる / 人生再構築 / 逆境下成長 / Sense of Coherence / 健康職場 |
Research Abstract |
病と生きる人々の研究では、慢性疾患セルフマネジメントプログラム受講者の成長及び人生再構築のプロセスとその過程でのグループ・トークの重要な役割を量的・質的両方の研究によって示した。薬害HIV感染生存患者とその家族の「逆境下成長」とその関連要因を明らかにした研究は論文として取り纏め中である。乳がん患者における患者会とインターネットによる患者同士のつながりが患者にとって持つ意味を量的に解析した結果は、国際学会で発表され、また英文誌に投稿された。発達障害児の親の次子妊娠・出産意思決定プロセスにおけるニーズと支援過程を記述した論文が投稿され掲載された。 健康生成論とストレス対処力概念SOCの研究では、SOCと対処資源との関連性について大都市部と農山村部の住民間で比較した研究が取り纏められた。また、高校生におけるSOCとその形成及び変動に関する追跡調査データの分析と学会発表が行われた。 健康的な「働き方」「働かせ方」研究では、病院看護師とITサービス産業従事者を対象にした研究によって、SOCレベルに関連する労働職場要因として、仕事の裁量度以外に、職場の両立支援文化や社会的風土が重要であることを明らかにした。また、製薬企業ホワイトカラーを対象にした研究では、参加的組織風土が働く意欲の向上とともに、メンタルヘルスや疲労の改善にとっても有効であることを示唆する結果を得た。 国内外の学会発表は50件、国内外の学術誌等への掲載は和文10篇、英文3篇であった。
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