2009 Fiscal Year Annual Research Report
乳幼児期の個体・環境要因が児童期の社会的行動に及ぼす影響についてのコホート研究
Project/Area Number |
21243039
|
Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
河合 優年 Mukogawa Women's University, 文学部, 教授 (00144098)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
難波 久美子 武庫川女子大学, 教育研究所, 助手 (40550827)
小花和 尚子 (WRIGHT 尚子) 武庫川女子大学, 文学部, 准教授 (80249424)
荘厳 舜哉 京都光華女子大学, 人間科学部, 教授 (10121732)
根ケ山 光一 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (00112003)
山本 初実 (独)国立病院機構三重中央医療センター, 臨床研究部, 教授 (90416199)
|
Keywords | コホート研究 / 発達初期の環境要因 / 社会性の発達 / 母子相互作用 / 質問紙調査 / 行動観察 / ストレス / 生殖免疫 |
Research Abstract |
平成21年度は計画書にある通り、これまで蓄積されているデータのクリーニング作業と、データセット構築準備および、5歳時点での調査・観察、母子間の免疫研究の方法検討などが行われた。 山本・田中は、母体のストレスが免疫系に与える影響については解析系の確立を目的として臍帯血及び成人末梢血でIL2刺激に対するNK細胞の活性化を検討した。その結果、臍帯血NK細胞では成人血に比べ活性化の制御機構は未熟で抑制作用が弱いことが判明し解析系の確立には臍帯血と成人血で異なる制御機構の影響を除く必要があることが明らかとなった。またNK細胞の抑制効果を有する可溶性HLA-G分子の測定から、臍帯血でも妊婦血液と同程度に高濃度を示す症例が数%存在し、可溶性HLA-G分子が母体の免疫制御以外の役割を有する可能性が示唆された。22年度はこれらの生体反応が心理的行動抑制とどのように関係しているのかが検討される。 西宮グループである河合・難波・根ヶ山・荘厳は、三重グループの山川とともに、5歳児の調査・観察項目の策定および調査項目の策定をおこなった。三重における研究協力者152名に対して本研究の趣旨を説明し、協力の継続を依頼し142名から同意を得た。21年12月から5歳時の発達行動観察を開始しており、22年3月末現在で20名の観察を実施した。西宮追跡群は、3歳半観察が5月より開始されている。 これらと並行して3歳半までの観察データ、調査データの整理と入力作業が進められている。観察データはさらに、マイクロ分析用に再編集されている。これらにより、新しいカテゴリーの生成や任意のカテゴリーについての信頼性検討が可能となった。これら方法論的な総括は、研究レポートとして発表されている。
|
Research Products
(11 results)