2010 Fiscal Year Annual Research Report
| Project/Area Number |
21244009
|
|---|
| Research Institution | Tohoku University |
|---|
Principal Investigator |
会田 茂樹 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90222455)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
重川 一郎 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00127234)
半田 賢司 佐賀大学, 理工学部, 准教授 (10238214)
矢野 孝次 神戸大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (80467646)
稲浜 譲 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 准教授 (80431998)
河備 浩司 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 准教授 (80432904)
|
|---|
| Keywords | 場の量子論 / ラフパス解析 / 準古典極限 / 最適輸送写像 / 準古典極限 / アレクサンドロ / 確率測度の幾何学 / 処罰問題 |
|---|
| Research Abstract |
会田はリーマン多様体の連続な道の空間の中の測地線を含む小さな開部分集合上でディリクレラプラシアンを考えその一般化された意味での第二固有値の準古典極限に関して下からの評価を得た.更に投稿中の論文ではこの極限が存在し,道のエネルギー関数の測地線におけるヘッシアンのスペクトル下限と一致することを示した.また,別の投稿中の論文では空間切断の入ったP(φ)_2ハミルトニアンの第一固有値,および第一固有値と第二固有値の間のスペクトルギャップの準古典極限について研究した.
重川はリーマン多体上の非対称な拡散作用素に対する一意性の問題を、L^2の場合とL^pの場合とで十分条件を、ドリフトの発散の有界性と内向き増大度が距離に関して線形という形で与えた。これを利用して、生成作用素の定義域の決定も行った。半田はKawazu-S.Watanabe(1971)の「移入を伴う連続相空間上の分枝過程」を調べ,有限個のガンマ分布の畳み込みの弱収束極限が定常分布となり得ることを示した.矢野は二つの処罰問題が共通のシグマ有限測度によって統合される条件を,対応する調和関数の漸近挙動によって与えた.また,後続マルコフ性を持つ測度のクラスにおける端点性をエルゴード性と関係づけた.稲浜はラフパス理論の観点から確率微分方程式で決まる確率過程から導出される微分過程(ヤコビアン過程)の積分可能性について論じた.太田は,熱流を、確率測度のなす距離空間の幾何の観点から研究し、特にアレクサンドロフ空間上の熱流はエントロピーの勾配流と一致することを示した.これから,然核のリプシッツ連続性などの非常に良い性質が導かれる.日野は,抽象Wiener空間におけるH-convexかつH-openの集合について,1階L^2-Sobolev空間の2種類の定義が同値であることを示した.
|
