2012 Fiscal Year Annual Research Report
輻射輸送シミュレーションが解き明かすALMA時代の天文学
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21244021
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
富阪 幸治 国立天文台, 理論研究部, 教授 (70183879)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
町田 正博 九州大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (10402786)
和田 桂一 鹿児島大学, 理工学研究科, 教授 (30261358)
相川 祐理 神戸大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (40324909)
大向 一行 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (70390622)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 理論天文学 / 計算物理 / 観測的可視化 / シミュレーション / 輻射輸送 / 星間化学 / 星形成 |
Research Abstract |
シミュレーションによって得られた物理状況を天文観測手段の電磁波によって観測したら、どのように観測されるべきかを、正確にシミュレーションすることを観測的可視化と呼ぶ。本研究ではシミュレーションを天体物理研究のより強力な武器とするため、様々な天体に対する観測的可視化をおこなうことを目的とした。 1. 3次元MHDシミュレーションにもとづいて、星無しコア、原始星コアに対するダスト熱輻射の偏波観測予測を行い、初期に大域的な回転と磁場が平行でない場合について、偏波観測がどのような磁場形状に対応するかを調べた。2次元軸対称の形状で実現する典型的な砂時計型の偏波形状以外に、S字型の偏波形状が生じることを発見した。2. 数値シミュレーションを用いて原始星アウトフローの長時間進化の計算を行い、観測されている低質量原始星アウトフローの統計データと計算から得られたアウトフローの性質を比較した。その結果、原始星アウトフローは星周円盤から直接駆動する成分のみで説明可能であることを示した。3. 3次元輻射MHDシミュレーションと分子進化シミュレーションにもとづいて、原始星およびファーストコアエンベロープの分子組成を調べた。その結果、温度が500K以下ではダスト表面生成分子の昇華反応により気相の分子組成が決まること。また500K以上の領域では、分子の破壊と再形成が進むことが明らかとなった。4. 宇宙初期の天体のうち特にクェーサ―の起源となりえる超大質量星ならびに微量のダストを含むガスからの第二世代星形成を化学反応・輻射過程といった微視的過程を詳細に取り扱うことにより調べた。5. 活動銀河中心核周囲に存在が仮定されていた「分子トーラス」が輻射性フィードバックにより自然に形成されることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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