2010 Fiscal Year Annual Research Report
超親水から超撥水まで濡れ性を制御した高温面上の相変化現象の学理と技術
Project/Area Number |
21246036
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
高田 保之 九州大学, 工学研究院, 教授 (70171444)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 正道 九州大学, 工学研究院, 准教授 (50311634)
久保田 裕巳 九州大学, 工学研究院, 助教 (10117103)
有田 誠 九州大学, 工学研究院, 助教 (30284540)
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Keywords | 濡れ性 / 液滴蒸発 / 表面粗さ / 接触角 / 噴霧冷却 / 伝熱特性 |
Research Abstract |
本年度は当初計画通り,以下の2項目を中心に研究を実施した 1.濡れの制御技術の開発 いくつかの手法により濡れ性の制御技術を開発しているが,加熱・冷却サイクルによる濡れ性の変化を測定し,重要な知見を得た.SUSの試験片を高温まで加熱して,常温まで戻すと接触角がゼロになる超親水状態が得られる.これを大気中に放置すると20時間ほどで元の接触角まで回復する.試験片を500℃以上に加熱した場合にこの現象が起きること,接触角回復過程でラマン分光によるピークが徐々にシフトし,それと接触角が対応することが明らかになった 2.液滴蒸発に及ぼす濡れ性の影響評価 8つのノズルを有する液滴噴射系を構築し,600℃まで加熱したSUS試験片の冷却試験を行った.この噴射装置では,液滴直径,液滴速度,射出頻度を独立に変化させることが可能であり,これまで2次的な因子として,傾向が不明であった液滴径,液滴衝突速度の影響が明らかになった.同じ噴霧流量の場合は,液滴直径が小さい方が伝熱特性が優れている.また,単一液滴が加熱麺に衝突する際の伝熱量を求めることができた.さらに,資料の表面粗さを変えて実験を行ったところ,粗い面の方が伝熱特性が優れていることが明らかになった.また高速度カメラによる衝突時の観察から,表面粗さが大きい面では,液滴の最大広がり直径が小さくなること,衝突時の接触時間も長くなることだどの知見も得られた
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Research Products
(7 results)