2010 Fiscal Year Annual Research Report
瀬戸内海海洋浄化副生バイオマスのエネルギー有効利用技術の開発
Project/Area Number |
21246148
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
松村 幸彦 広島大学, 大学院・工学研究院, 教授 (80251370)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西尾 尚道 広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 教授 (30034383)
中島田 豊 広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 准教授 (10281164)
金指 正言 広島大学, 大学院・工学研究院, 助教 (10467764)
美濃輪 智朗 独立行政法人産業技術総合研究所, バイオマス研究センター, 研究チーム長 (30358113)
三島 康史 独立行政法人産業技術総合研究所, バイオマス研究センター, 研究員 (90358086)
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Keywords | 自然エネルギーの利用 / バイオマスエネルギー / 海洋バイオマス / エタノール発酵 / 膜分離 / 水熱前処理 / 超臨界水ガス化 |
Research Abstract |
三島は、大阪湾疑似現場環境の培養実験で、夏期の条件では平均成長速度8%程度、N,Pの取り込み速度60μmol-N/g-ww/d、3μmoL-P/g-ww/d以上の高い環境浄化能力を確認した。また、ひじきの成分分析を行い、水熱処理で有機物含有量は8%程度低下し、大部分が炭水化物の分解によることを確認した。吉田は、ひじきの水熱処理を85-180℃で行い、水可溶化生成物の温度依存性を確認した。液体回収物中のTOC収率は高温ほど高く、特に105~140℃で大きく向上した。SEC分析で、単糖類より低分子量の成分は生成しないことが示された。この単糖類は、ひじきの貯蔵物質であるマンニトール(20℃での水への溶解度は100g/L以上)と考えられる。金指は、ビストリエトキシシリルエタンを用いて有機無機ハイブリッドシリカ膜を作製した。2000ppmNaCl水溶液に対して阻止率96%を示し、世界に先駆けてシリカ系ゾルゲル膜の逆浸透の可能性を示した。イソプロピルアルコール阻止率は90%で分子篩がおもな分離機構であることが示唆された。さらに,最高90℃でNaCl濾過実験を行った後も,25℃阻止率・透水性ともに再現性を示し、十分な耐水性を確認した。中島田と西尾は、前年度分離したエタノール生産候補株HUA-1について分子生物学的微生物同定を行い、本株がこれまでにアルギン酸分解の報告がないDysgonomonas capnocytophagoidesの近縁種であることを確認した。5g/Lのアルギン酸基質で培養条件を検討し、酢酸およびエタノールをそれぞれ25mMおよび5mM生産する条件を見出した。松村はエタノール発酵残渣の超臨界水ガス化に及ぼす塩濃度の影響を確認、わずかな塩濃度でもガス化速度が大きく低下することを確認、反応速度式を得た。美濃輪は、北海道のコンブ養殖場の調査を行い、養殖システムの評価を行った。
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Research Products
(2 results)