2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21249057
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
清野 進 Kobe University, 医学研究科, 教授 (80236067)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴崎 忠雄 神戸大学, 医学研究科, 講師 (00323436)
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Keywords | インスリン分泌 / cAMP / Epac2 / Rim2 / トランスクリプトーム / 全反射型蛍光顕微鏡 / メタボローム / スルホニル尿素 |
Research Abstract |
2次元および3次元レベルでの膵島機能発現機構の解明 (1)新たに樹立したマウス膵β細胞株のインスリン分泌特性を2次元、3次元レベルでトランスクリプトームおよびメタボローム解析を行った結果、膵β細胞におけるインクレチン/cAMPシグナルの獲得は、細胞内cAMP濃度の増加だけでなく、その下流シグナルの増強によって生じることを見出した。今回樹立した細胞株とこれらを用いた培養系は、インクレチン/cAMPシグナルの解明に有用であると考えられる。 (2)Rab3の標的分子Rim2のインスリン分泌過程での役割を2次元レベルで解析できる全反射型蛍光顕微鏡TIRFMを用いて検討したところ、Rim2はプライミングとドッキングのステップに重要であることを明らかにした。 (3)2次元レベルで膵β細胞機能を解析するために、cAMPセンサーEpac2のFRETプローブを膵β細胞株に発現させたところ、血糖降下薬として広く用いられているスルホニル尿素(SU)薬によってFRET活性が低下し、さらにSU薬がEpac2と結合することを見いだした。またEpac2欠損マウスから単離した膵島ではSU薬によるインスリン分泌作用が低下し、個体レベルでは血糖降下作用が明らかに減弱することを3次元レベルで明らかにした。 (4)Ins2-Cre-ERT2マウスとKir6.2-floxマウスを交配して時間的・空間的にKir6.2の発現を制御できるマウスモデルを作製した。このマウスを利用することによって、任意のタイミングで膵β細胞特異的にKir6.2を欠損させることが可能となり、膵β細胞におけるATP感受性K^+チャネルの役割を4次元レベルで詳細に解析することができる。
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Research Products
(28 results)