2009 Fiscal Year Annual Research Report
地球化時代におけるアルタイ諸語の急速な変容・消滅に関する総合的調査研究
Project/Area Number |
21251006
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
久保 智之 Kyushu University, 大学院・人文科学研究院, 教授 (30214993)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
庄垣内 正弘 京都産業大学, 文化学部, 客員教授 (60025088)
林 徹 東京大学, 人文社会系研究科, 教授 (20173015)
栗林 均 東北大学, 東北アジア研究センター, 教授 (30153381)
藤代 節 神戸市看護大学, 看護学部, 准教授 (30249940)
栗林 裕 岡山大学, 社会文化科学研究科, 准教授 (30243447)
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Keywords | アルタイ諸語 / 言語変容 / 言語接触 / シベ語 / チュルク諸語 / ウイグル漢字音 / ダグル語 / トルコ語指示詞 |
Research Abstract |
言語接触に注目しつつ、アルタイ諸語における言語変容・言語接触に関して、比較対照を行なうための基礎的研究を行なった。研究会を4回行なった(2回はドイツから研究者を招いての公開研究会)。各自の研究の概要を示す: 1. 久保は、シベ語音韻論における同化現象について、満洲語と比較対照しつつ研究を進めた。現代モンゴル語における単語の重複現象について、モンゴル国で調査を行なった。 2. 庄垣内は、ベルリン所蔵の断片類の研究を行ない、これまでに提出してきたウイグル漢字音体系をより精密なものとした。 3. 林徹は、トルコ語の指示詞の用法を、内省判断の揺れを通して明らかにする研究を行なった。 4. 栗林均は、中国内モンゴルおよび北京において、モンゴル系言語であるダグル語に関する資料調査を行なった。 5. 藤代は、ロシア科学アカデミー東方文献研究所において、20世紀初頭のドルガン語調査資料を研究した。 6. 栗林裕は、パリの国立図書館においてチュルク語についての資料収集を行なった。パリ在住の、イランのチュルク系少数言語であるカシュカイ語の話者に面接調査を行ない、統語法上の諸問題について研究を行なった。 7. 藤家は、トルコで話されているタタール語と呼ばれる言語を調査し、ノガイ語の一方言であることを明らかにした。 8. 菅原は、先に刊行した『ウイグル文字本『聖者伝』の研究』序論の内容の一部に加筆したものを英文で執筆した(2010年度に刊行予定)。14世紀にペルシア語から中期チュルク語に翻訳された文献の研究を行なった。 9. 大崎は、国内でキルギス語およびチュルク諸語の調査研究を行なった。中期モンゴル語の文法研究を行なった。
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[Journal Article]2010
Author(s)
久保智之
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Journal Title
『フィロロジーの射程』中の「満洲文字を読む」(九州大学文学部 人文学連絡会議編)(九州大学文学部)
Pages: 69-84
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[Journal Article]2009
Author(s)
Hayasi, Tooru
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Journal Title
Nativization in the phonology of Chinese loanwords into Modern Uyghur In: Proceedings of the Fourteenth International Conference on Turkish Linguistics, August 6-8, 2008(Sila Ay, Ozgur Aydin, Iclal Ergenc, Seda Gokmen, Selcuk Issever, Dilek Pecenek(eds.)Essays on Turkish Linguistics)(Harrassowitz Verlag)
Pages: 393-401
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[Journal Article]2009
Author(s)
藤代節
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Journal Title
『事典世界のことば141』中の「ヤクート語/ドルガン語」(梶茂樹、中島由美、林徹編)(大修館書店)
Pages: 64-67
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[Journal Article]2009
Author(s)
Kuribayashi, Yuu
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Journal Title
Contact induced changes in southwestern Turkic In: Proceedings of the Fourteenth International Conference on Turkish Linguistics, August 6-8, 2008 (Sila Ay, Ozgur Aydin, Iclal Ergeng, Seda Gokmen, Selcuk Issever, Dilek Pecenek(eds.)Essays on Turkish Linguistics)(Harrassowitz Verlag)
Pages: 413-420
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[Journal Article]2009
Author(s)
藤家洋昭
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Journal Title
『事典世界のことば141』中の「カザフ語」(梶茂樹、中島由美、林徹編)(大修館書店)
Pages: 240-243
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[Journal Article]2009
Author(s)
菅原睦
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Journal Title
『ペルシア語が結んだ世界-もうひとつのユーラシア史』中の「第4章 中央アジアにおけるテュルク語文学の発展とペルシア語」(森本一夫編著)(北海道大学出版会)
Pages: 131-146
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