2010 Fiscal Year Annual Research Report
地球化時代におけるアルタイ諸語の急速な変容・消滅に関する総合的調査研究
Project/Area Number |
21251006
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
久保 智之 九州大学, 大学院・人文科学研究院, 教授 (30214993)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
庄垣内 正弘 京都産業大学, 文学部, 客員教授 (60025088)
林 徹 東京大学, 人文社会系研究科, 教授 (20173015)
栗林 均 岡山大学, 文学部, 准教授 (30153381)
藤代 節 神戸市看護大学, 看護学部, 准教授 (30249940)
栗林 裕 岡山大学, 社会文化科学研究科, 教授 (30243447)
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Keywords | アルタイ諸語 / 言語変容 / 言語接触 / ドルガン語 / チュルク諸語 / ウイグル漢字音 / ダグル語 / 指示詞 |
Research Abstract |
言語接触に注目しつつ、アルタイ諸語における言語変容・言語接触に関して研究を行なった。研究会を2回行なった(うち1回は、ドイツとロシアから研究者を招いての公開研究会)。各自の研究の概要を示す: 1、久保は、満洲語とシベ語における書き言葉と話し言葉の関係について考察を行ない論文を発表した。シベ語のイントネーションの体系を概略明らかにし、発表を行なった。また韓国でアルタイ諸語に関わる資料収集を行なった。 2.庄垣内は、ロシア科学アカデミー東洋文献研究所が所蔵するウイグル仏典写本を分析し、研究を提出した。 3.林徹は、ドイツのトルコ系移民の人々の話すトルコ語について、指示詞の用法の変容に関するデータを収集した。 4.栗林均は、編集中のダグル語(モンゴル系言語のひとつ)の語彙索引の不明箇所を、中国において原著者に確認した。また中国でダグル語関係の文献を調査した。 5.藤代は、ロシア科学アカデミー東洋文献研究所が所蔵する20世紀初頭のエニセイ県におけるドルガン語調査資料(ルィチコフ調査資料)を分析した。 6.栗林裕は、トルコ語をはじめとするチュルク語南西グループの関係節化、他動性、および語形成について研究成果を発表した。トルコにおいて日本のチュルク諸語研究の紹介を行なった。 7.藤家は、トルコで話されているキプチャク語の拘束形式に見られるトルコ語からの影響を調査した。 8.菅原は、15世紀前半頃に書かれたいわゆる前古典期チャガタイ語文献から、特に『グルとナウローズ』および『神秘の宝庫』に関する研究を行なった。 9.大崎は、ウズベク語の語彙・文法調査を行なったほか、『元朝秘史』の動詞語尾の研究を行なった。
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