2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21251007
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Research Institution | National Museum of Ethnology |
Principal Investigator |
長野 泰彦 国立民族学博物館, 民族文化研究部, 教授 (50142013)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武内 紹人 神戸市外国語大学, 外国語学部, 教授 (10171612)
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Keywords | ギャロン語 / シャンシュン語 / 言語基層 / ポン教 / 歴史言語学 |
Research Abstract |
ギャロン語は、チベット・ビルマ諸語の複数の下位言語グループに亘る文法的特徴を兼ね備えた言語(以下、繋聯言語)で、チベット・ビルマ諸語の歴史を探究する上で不可欠の研究対象である。本計画では、ギャロン語及びギャロン系言語群の語彙と形態統辞論的な文法的特徴(以下、形態統辞法)を網羅的に記述し、より精確なギャロン祖語を再構するとともに、そのデータベースを作成・公開することによって、チベット・ビルマ系諸言語の系統関係と下位分類を精密化することを目的とする。 上記の目的を達成するため、22年度は、ギャロン語方言調査のため、長野・扎西・Jacques・Prins・才譲、蒋、Chos Nor・池田・白井・鈴木を中国に派遣した。 ギャロン系諸語が基層をなしている可能性が高い、未解読古文献言語、シャンシュン語の解明のため、その文献資料の電算機解析と新シャンシュン語のデータベース作成を行い、比較研究に着手するため、武内等を英国に派遣した。 また、北京の故宮博物院に所蔵される『川番譯語』のチベット字が表す言語がギャロン語であることが明らかになりつつあるので、これの解析のため、長野・池田・立川・津曲・Kolhatkarを中国、ネパールに派遣した。 22年度連携研究者は池田巧(京都大学)、菊澤律子(民博)と白井聡子(名古屋工業大学)、協力者は鈴木博之(国立民族学博物館外来研究員)、M.Prins(西南民族大学)、G.Jacques(パリ第5大学)、才譲周毛(香港浸會大学)、立川武蔵(愛知学院大学)、津曲真一(四天王寺大学)、蒋穎(中央民族大学)、扎西達娃(四川大学)、Chos Nor(西南民族大学)、M.Kolhatkar (Deccan College)である。
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